文=コラムニスト・陳言 中国の高速鉄道を前にして、日本人は新幹線の“事故百出”の歴史を忘れてしまったようだ。高速鉄道を“海賊版”だと非難し、かなりメンツを失ったと自覚した日本はこぶしを高くかかげているが、さて、どこに向かって打つのだろうか。 一種の極めて強烈な中国高速鉄道の“海賊版論”がこのところ、日本の大手メディアの間で繰り返し議論されている。 新幹線の絶対的安全と中国高速鉄道の事故、新幹線の独自開発と中国高速鉄道の海賊版、という情報がメディアに何度も登場している今、日本の大多数の人は、47年前に東京・大阪新幹線が開通した後に、彼らのメディアがこれをどう報道したかはすでに忘れているだろうが、見れば、非常に安定を欠いた“無用の長物”というものだった。歴史をひも解かなくとも、これらの故事はしっかりと覚えられるものであり、恐らくすでに70か80歳になっているだろうが、この年齢の人はもうメディア