年功序列が崩壊したといわれるが、いまだに年齢階層別平均賃金では50代がピーク。しかし、リストラ、転職失敗、介護など、一度道を踏み外せば、いとも簡単に年収300万円以下へと転落する。バブル期に入社し、「恵まれていたクセに」と同情もされない悲しい世代の横顔は、明日の我が身だ。今まで語られることのなかったそんな転落50代のリアルから、社会人後半戦の教訓を学び取る。 転落50代の最大の要因はリストラだとジャーナリストの藤田和恵氏が指摘する。一時期ほどの苛烈さは鳴りを潜めたが、11月8日、東芝グループが5年で7000人を削減する案を発表、NECも今年7月に3000人の希望退職実施に踏み切るなど、いつ自分の会社で大号令が鳴り響いてもおかしくないのが現状だ。 東京管理職ユニオンの鈴木剛氏は「リストラしやすいタイプ」について、こう語る。 「日本の労働法では、基本的に正社員の首はそう簡単には切れないようにな