福島市陣場町のマンションで窃盗容疑の家宅捜索を受けている最中に飛び降り自殺した男(62)の部屋から2人の変死体が見つかった事件で、この男が自殺した時点で福島署が捜索を打ち切り、変死体の入っていた収納棚を調べていなかったことが、福島県警幹部への取材でわかった。 9日の捜索は同署の捜査員4人が午前6時50分頃から開始。男は約30分後、捜査員1人が付き添って廊下で携帯電話をかけた後、屋上に駆け上がって飛び降りた。その後、捜査員は自殺の報告を受けた同署幹部の指示で捜索を打ち切り、収納棚を調べなかった。室内で異臭などはしなかったといい、同署は「(男の)死亡により捜索の立会人がいなくなったため打ち切った」と説明している。 一方、捜査関係者によると、検視の結果、2遺体は男性と女性であることが判明。衣服は身に着けていたが、腐敗が進んでいたという。自殺した男は1年以上前からこの部屋に1人で住んでいた。 同県