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町家の建築文化と現代の融合
「見せたいものがあるのでついてきてください」 ジェフリー・ムーサスが記者を案内するのは京都市山科区... 「見せたいものがあるのでついてきてください」 ジェフリー・ムーサスが記者を案内するのは京都市山科区の住宅改築現場。数奇屋風の広い邸宅内を彼について行くと、家の隅に忘れ去られたような古い蔵が現れた。「見事な蔵でしょう? これも生かす改築をしていくんです」 今では入手困難な良質の木材を使う築90年の家は、最初は取り壊される予定だった。だがムーサスの説得によって、改築することになった。「良い物を残しつつ、歴史ある建物を現代の生活に合わせることはできる」と彼は言う。 こう考えるようになったきっかけは、京都の町家を3年かけて修復した経験だ。マサチューセッツ工科大学(MIT)の大学院を卒業したムーサスは、日本の建築家、槇文彦と谷口吉生の下で働いた後、伝統建築を多く手がける京都の中村外二工務店へ。同時に、知人に紹介された築90年の町家を自分の手で直して住むことにした。 11年間空き家だったため荒れ果てて
2010/06/25 リンク