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百瀬文 Aya Momose|ARTnews JAPAN
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百瀬文 Aya Momose|ARTnews JAPAN
百瀬文は主に、映像作品の制作とパフォーマンスによる表現をしている。大学卒業制作の映像作品《聞こえ... 百瀬文は主に、映像作品の制作とパフォーマンスによる表現をしている。大学卒業制作の映像作品《聞こえない木下さんに聞いたいくつかのこと》は、ろう者との対話を題材にした。音声以外によるコミュニケーションを模索し、以降の彼女の作家活動の方向性を示した。同作は2013年の発表以来、各所で繰り返し公開されている。フィクションと事実を織り交ぜて制作する作品は、社会的な抑圧に抵抗する声なき声をすくい上げることを試みている。16年制作の《山羊を抱く/貧しき文法》は、戦地における性暴力の歴史に目を向け、21年に発表した《Flos Pavonis》は、ポーランドで人工妊娠中絶がほぼ全面禁止となる司法判断が下された時事問題を取り扱った。国家権力によって管理される個人の身体や欲求をテーマとするこれらの作品は、コロナ禍による行動規制の下でより強いメッセージ性を持っている。 1988年東京都生まれ、東京都在住。2013