仏教聖典の成立過程とは？原始・大乗・密教経典を解説【仏教学】 | FreeMedia制作

釈迦が入滅 釈尊（釈迦）の入滅後、あとに残された弟子たちがしたことは、釈尊が四五年の間に説いた諸々の教えや戒律を中心に、教団の存続をはかることだった。戒律は彼らの日常生活をおくる上で常に考慮に入れて守っていかねばならなかったので、各人の理解にそう違いがあったとは考えられない。 しかしこれに反して教えの方は、釈尊がそのときどきに説かれたものだけに、それを聞いた人によっては解釈なり理解の仕方に、かなり開きがあったのではないかと想像される。 第一回の結集 そこでこれらの統一図るべく大迦葉が提唱者となって、入滅後まもなくラージャグリハの郊外に五百人の長老たちを集め、第一回の結集が行われたのだ。 ここでの結集によって、釈尊の教えの「編集」作業をするのであるが、そのやり方は今日の編集とはだいぶ様子が違い、文字で書き残すのではなく、教法については「多分一致」といわれたアーナンダが、戒律については「自律第