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30 - 異能探偵(空っ手) - カクヨム
店の扉が大きく開かれ、でっぷりと肥え太った一人の中年客が店内に姿を見せた。年季の入った床板を規則... 店の扉が大きく開かれ、でっぷりと肥え太った一人の中年客が店内に姿を見せた。年季の入った床板を規則正しく軋ませながら、男はカウンター奥のバーテンダーに鷹揚に手を振ってみせ、重たい足取りで止まり木へ歩いていく。ギラギラと脂ぎったその相貌を眼にした朱良が、嫌悪を一点に収斂させた強烈な蔑視を注ぎ込む。脂の乗り過ぎた顔を見ると不幸になる強迫観念にでも囚われているのか、以後彼女は一度顰めた両の眉を、その男が店を出るまで決して元に戻そうとはしなかった。 「ったく、どいつもこいつも」 一度火口から噴き出した溶岩流は、容易には収まらない。脂性の客の登場で大いに気分を害した朱良は、ここぞとばかりに職場に対する不平不満をぶちまけ始めた。抹茶ミルク一杯でここまで管を巻く人間がいようとは。壱八は感心と呆れの相半ばする微妙な感想を抱きつつ、自身のコーヒーカップに手を伸ばしたつもりだった。 「ちょっとそれうちの」 「あ