平成23(行ツ)263 懲戒処分取消等請求事件 平成24年01月16日 最高裁判所第一小法廷

本件は，東京都立高等学校又は東京都立養護学校の教職員であった平成２３年（行ツ）第２６３号上告人及び同年（行ヒ）第２９４号被上告人（以下，双方を兼ねる者を含め，「第１審原告」ともいう。）らが，各所属校の卒業式，入学式又は記念式典において国歌斉唱の際に国旗に向かって起立して斉唱すること（以下「起立斉唱行為」ともいう。）又は国歌のピアノ伴奏を行うこと（以下「伴奏行為」ともいう。）を命ずる旨の各校長の職務命令に従わなかったところ，東京都教育委員会（以下「都教委」という。）からそれぞれ懲戒処分（１名は減給処分，その余は戒告処分）を受けたため，上記職務命令は違憲，違法であり上記各処分は違法であるなどとして，平成２３年（行ツ）第２６３号被上告人・同年（行ヒ）第２９４号上告人（以下「第１審被告」ともいう。）に対し，上記各処分の取消し及び国家賠償法１条１項に基づく損害賠償（ただし，第１審原告Ｘ２は上記損害賠

[ichi-nagoyajin]

日の丸君が代訴訟最高裁判決

[mahigu]

国歌斉唱の際に起立斉唱行為を命ずる職務命令は憲法１９条に反せず，同命令違反に対する戒告処分は裁量の範囲内である。しかし減給以上の処分は以前に積極的妨害行為をした等の事由がない限り裁量権の濫用に当たる。