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『マチネの終わりに』第一章(15)|平野啓一郎
「そうだよ、その時は。でも、そういう不幸があってから思い返すと、複雑な気持ちになるでしょう?」と... 「そうだよ、その時は。でも、そういう不幸があってから思い返すと、複雑な気持ちになるでしょう?」と蒔野は言った。 「えー、わからない。……え、洋子さん、そういう話だったんですか?」 「今、自分でもわかりました、蒔野さんのお話を聞いていて。もやもやがすっきりしました。」 蒔野は洋子を少しだけ見て目を伏せた。三谷は納得しなかった。 「えー、……でも、……だから何なんですか? ごめんなさい、わたし、全然理解できないんですけど、その感覚が。」 「何でもないんです、だから。ごめんなさい、ヘンな話になってしまって。」 洋子は、三谷が酔っているのにようやく気がついて、そのまま場を収めようとした。しかし、蒔野は会話を続けたがった。 「いや、ヘンじゃないです、全然。音楽ってそういうものですよ。最初に提示された主題の行方を最後まで見届けた時、振り返ってそこに、どんな風景が広がっているのか? ベートーヴェンの日記