オブジェクト指向菩薩について考えている．｜落合陽一

大日如来は密教における最高の仏で、全ての仏の本性や宇宙の真理を表現しています。オブジェクト指向的な解釈では、大日如来はすべてのオブジェクトやクラスの「スーパークラス」または「根源クラス」であり、全てのオブジェクトやクラスは大日如来から派生していると考えることができます。 密教においては、大日如来の世界観は二つの「曼荼羅」で示されます。金剛界曼荼羅と胎蔵界曼荼羅です。これらはそれぞれ、「理」（絶対的な宇宙の法則）と「事」（具体的な宇宙の現象）を表しています。金剛界曼荼羅：この曼荼羅は、理念的・絶対的な世界を示しています。オブジェクト指向的な解釈では、これはすべてのオブジェクトやクラスの「設計図」や「定義」に相当します。オブジェクト指向菩薩はここでは、オブジェクトやクラスの設計や定義の中心的な要素であり、その性質や振る舞いを規定していると考えることができます。 胎蔵界曼荼羅：この曼荼羅は、物質