「鬼滅の刃」の謎 あるいは超越論的炭治郎｜斎藤環（精神科医）

※ 本論は１２月9日に開催されたゲンロンカフェのトークイベント「伊藤剛×斎藤環×さやわか 『鬼滅の刃』と少年マンガの新情勢」で述べたいくつかの論点の備忘録として書かれた。ネタバレについては一切配慮をしていないので、原作未読・アニメ未見の方には注意を促しておく。 「鬼滅の刃」のわかりやすさ 「鬼滅の刃」（以下「鬼滅」）が空前のブームを巻き起こしている。アニメ「劇場版『鬼滅の刃』無限列車編」は公開三日目にして興行収入48億円という空前の記録を樹立し、12月12日までの興行収入が299億2千万円、観客動員数が2152万人に達した。国内興収記録歴代１位の「千と千尋の神隠し」を抜くのももはや時間の問題であろう。原作漫画はさきごろ最終巻となる23巻が発売されて全巻の売り上げが1億2000万部を越え、11月30日発表の「オリコン年間コミックランキング 2020 単巻別」では、史上初の「1位～22位独占」

[naka_dekoboko]

炭治郎の優しさを、共感や想像を経由してないからこそ出来てるって読むのは良いな。愉悦ぬきの言峰、

[ao8l22]

本筋はおいといて〈『罪と罰』は読んだことがなくとも「ラスコリニコフ」なら誰でも知っている〉に「世の中を信頼しすぎている…！」と緊張しました。

[pptppc2]

炭治郎は実際は共感能力が欠如してるが、超能力レベルの嗅覚で共感能力があるように見えるという指摘は面白い。衛宮士郎が人間のふりをするロボットなら、高度に発達したロボットは人間と見分けがつかないのが炭治郎

[Mozhaiskij]

"柱メンバー全員、目が逝っている" たしかに。

[narukami]

「作者はまだ三〇代の女性とのことだが、たとえ編集者の協力があったにせよ」で若い女性一人ではこんな名前思いつけないだろってなんかすごいこと言ってんな……ってなってたらなんか評価されててびっくりした

[mobile_neko]

いいなあ、こう言う解説たくさん読みたいなあ

[moumaiko]

一昔前ってこういう漫画やアニメの論評溢れてたけど、書き手たちはどこ行っちゃったんだろな。／タンジェロ…

[izure]

自身を小利口に正当化してる鬼の身勝手な理屈に対して、最も惨めな敗北を与えるのが炭治郎の善性なのだよな。道徳心の権化として鬼達の卑小なプライドを粉砕していく容赦ない朗らかさは、祓魔メソッドに近いと思う。

[about42]

》ある種の罪は、許されてしまうことが地獄につながる。

[rider250]

2010年代の漫画らしいなあと感心したのは「剣技が優れない者や臆病な者も隠として活躍する場がある、隠も立派な隊士であり重要な役割」とハッキリ描かれてること。弱い＝無価値ではないとしつこいほど強調されてる。

[brightsoda]

"「柱」もまた、ほとんど全員が――甘露寺蜜璃を除き――鬼による犯罪被害者である" "柱メンバー全員、目が逝っている" 甘露寺…

[brusky]

“加害者に転じた被害者をいかに処遇すべきか”

[tama3333]

柱全員目が逝ってるｗ初期の柱は敵か味方か分からないヤバさだったなたしかに

[Seiji-Amasawa]

「その意味で「鬼滅」とは、「正義の被害者（柱）」が「闇落ちした被害者（鬼）」と戦う物語、でもある。ここで注意すべきは、「正義」がしばしばトラウマ的な出自を持つ、ということだ。」

[katsura8]

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[eriko315]

精神科医による鬼滅の刃のヒット分析。長くて読むの挫けそうになるけどめちゃくちゃ面白いこと書いてある。

[everybodyelse]

なんというか、物語の主人公って大体サイコパスだよな、とは思ってる。

[kushii]

うっかりすごいものを読んでしまった感がすごい

[chinu48cm]

確かにな。相手への理解も共感も不要、必要なのは尊重のみ、というのは異質なものとの共存での基本的姿勢だと思う。

[sdfg158]

“彼が頑固なのは、正しいことへのこだわりではなく、「正しいこと」以外の可能性が想像できないからだ。”　あ、自閉症的なやつとか（そうはかいてない）

[jerryb]

（共感力が高ければ自分のせいで傷心の人を）「蕎麦の早食い競争に誘ったりはしない」にものすごく納得。まっすぐなんだよね。あと、愛のあふれた論考とはこういうものかと思った。

[FruitShop]

斎藤環先生はその分野においてはだいたい信用できる

[bn2islander]

“「鬼滅」は「トラウマ的な責任と倫理」の問題を生成し続ける異様な物語、に変貌するだろう”

[T-miura]

“テレビシリーズには口枷をかまされた少女が緊縛され血を流して宙吊りにされるシーンがあった”あれ、完全に趣味？の塊だよな。

[unamuhiduki12]

うわわあああああ書こうと思っていたことを先に書かれたあああああああ＞鬼は精神病患者のメタファーで味方の柱たちも精神病患者一歩手前 or 正真正銘精神病患者だが踏みとどまってる人間

[hinail]

対人援助の「覚悟」の件は納得。その点だと善逸はジャンプの王道サクセスストーリーを辿っているけど、あまりに無邪気すぎて鬼滅の世界では主人公には据えられないキャラクターなんだろうね

[mikuti2]

いいなぁ。いくつか疑問に思っていた構造に考察がされている／この論評を理解するのに、一通りの文学的な教養を必要として、「ぐぬ、それ知らない」となって検索し出すのが楽しい。オタクってこうだった。

[watapoco]

面白いし共感。例えば炭治郎は冨岡さんに自分押し付けてるだけなんだよね。結果としてそれがプラスに働いてるがちょっとしたホラーだねって家族で言ってた。

[Nacl]

評論レベル高い、特に最後の二段落が秀逸

[wankawanwan]

ところどころに筆者の個人的な感想があって面白かった

[airj12]

善悪を人格と切り離している感じはなんかわかる

[cu39]

久しぶりにこういう感じの批評を読んでなつかしさを感じてる。

[hard_core]

このトップの画像は何故使用しているのかが気になって仕方ない。許可取ってんの？

[sgtnk]

コメで「作者はまだ三〇代の女性とのことだが～」の部分に引っかかってる人いるが、ここで強度を比較してるのは世紀の文豪やで、二〇代の青年だったとしてもこういう書き方になるわ。

[pitti2210]

おもしろかった。

[yo-mei777]

色んな鬼滅の考察があったけど、これが一番読んでて面白かったかな

[waitingforspring]

"愈史郎（本作の真の主人公である）"良いですねここ。

[ch1248]

鬼滅を正しく整理した論考。炭治郎とビオンの実践のくだりなどたいへん見事。それだけに「作者はまだ三〇代の女性とのことだが〜」のくだりが残念過ぎる。

[ifttt]

斎藤環ってゲーラボ連載してたときからこんな性格悪そうな顔してたっけ…？

[mugimugigohan]

ブコメを見て、サブカル論者としての斎藤環先生の認知度が低くてびっくりした。