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自分のための冬至祭のすすめ|葉緑素
はじめに 冬が来ると気が塞ぐ。扉の向こうに押し迫る冷気を察して外出を尻込みしている間にするする日... はじめに 冬が来ると気が塞ぐ。扉の向こうに押し迫る冷気を察して外出を尻込みしている間にするする日が落ち、重たい雲が頭上に敷き詰められようものならいよいよ逃げ場がない。そうしてひとつ寝るごとにまた暗闇がじわりと幅を利かせていく。暗がりの中で自分の内の孤独と対峙する時間は人の一生のうちことさら純粋で切実な部分だと分かってはいても、毎夜をそのように過ごしていると、気づいたときには寝床のシングルベッドの裏側にびっしりと死が群がっている。悲しみの底から目を上げて光を捕らえるには、12月の太陽はあまりに弱々しく頼りない。 冬至とは、北半球においては日の出から日の入りまでの時間が一年のうちで最も短いタイミングであり、日付でいうと毎年12月21日前後がこれにあたる。見方を変えると、これは縮みきった日照時間がふたたび伸びていく転換点だ。懐柔しようがない暴力的な暗闇の下にあって、その希望の速度は過去でも現在で