ビスマルク「日本人に魅了されて（優勝した）W杯を諦めた」 Jで輝き、引退後も敏腕代理人になれたワケ〈日本vsブラジル初対決で決勝点〉（沢田啓明）

Jリーグ元年のセカンドステージからV川崎に加わるや、華やかな攻撃陣を操り、2年連続王座獲得に大きく貢献。後に鹿島でも計7冠を手に入れた優勝請負人をリオに訪ねた。1989年の日本vsブラジルの初対決で決勝ゴールを奪い、来日後は日本サッカーに多大な貢献をしたビスマルクの“その後”とは？【初出『Number』973号（2019年2月28日発売）／肩書などはすべて当時】 2月のリオは真夏だ。早朝から強い日差しが照りつける。彼との待ち合わせ場所は、ボサノバの名曲「イパネマの娘」が生まれたイパネマ地区の西にあるレブロン地区のカフェ。現役時代と比べると別人のようにふくよかになり、両頬が丸く盛り上がった彼が現れた。だが、その柔和な笑顔には、確かに昔の面影があった。 ビスマルクはリオ北部で生まれ育った。憧れの選手はジーコ。14歳から地元の名門ヴァスコ・ダ・ガマのU-15に加わり16歳でトップデビュー、夢だっ

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