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NUOCW
今こそ「大学(universitas)の原点」に立ち返るべきとき ここ二十数年来、大学が置かれた環境を顧みると... 今こそ「大学(universitas)の原点」に立ち返るべきとき ここ二十数年来、大学が置かれた環境を顧みると、二つの大きな転機に思い当たります。ひとつは「設置基準の大綱化」(1991年)であり、今ひとつが「遠山プラン」(2001年)の策定とその具体化です。前者に謳われた「自由化」は単なるスローガンで、その実、教養教育の骨抜きがなされ、実利性と効率性が最重視されるとともに、大学に自己評価を強いる官僚支配の強化に矮小化されました。それに一層の輪をかけたのが後者でした。とりわけ、経営手法による業績評価や競争原理の導入という「新自由主義」の押し付けが、今日の疲弊を招いた元凶であり、ひたすら増加し続ける書類作りと競争的資金の偏重は、そうした動向の当然の帰結に他なりません。 人文系の学問や基礎研究の本領は、既成の枠組みに囚われることのない根源的課題を問うことにあります。それが、短期の成果を求める査定