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1988年『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』編
富野さんが本音を隠す理由 押井 僕も宮さんも富野さんのことが大好きだけど、富野さんは自分を卑下しが... 富野さんが本音を隠す理由 押井 僕も宮さんも富野さんのことが大好きだけど、富野さんは自分を卑下しがちだよね。つくづく屈折している人だよ。 ──といいますと? 押井 根性が曲がっているという表現は正しくないけど、富野さんは「アニメ屋ごときが」とか「自分は作家になれなかった人間ですから」とよく言うでしょ。「所詮はおもちゃ屋の宣伝映像を作っているだけですから」とかね。むかしはアニメーションという業界自体が社会の吹き溜まりではあったんだよ。挫折した人間が寄り集まって傷口を舐め合っている感じだった。そういう意識が横行していた時代だったし、富野さんはその意識をいまだに引きずっている人。僕がアニメ業界入りした頃もそうだったんだけど、僕はその自嘲的な意識がイヤでイヤで耐えられなかった。「なんでそんなコンプレックスを持たなきゃいけないんだろう?」と僕は思っていたし、いまもそう思っている。自分の仕事にもっと自