思い出せないことが絶えず思い出される街、渋谷（文・永井玲衣） - SUUMOタウン

著： 永井玲衣 どこを見ても、ひとがいる。どこを通っても、何かの工事をしている。どこを歩いても、ひとりになれなくて、それでいてさみしくて、心細い街。 それがわたしの生まれ育った、渋谷と呼ばれる街なのだった。 駅前の巨大歩道橋、どこを歩いているかわからなくなる ふるさとは、永遠であると言われる。現在の中に過去が封じ込められ、不変で固定化された風景。飽き飽きした気分になりながらも、どこか安心感を与えてくれるなつかしい単調さ。 だが、わたしのふるさとは流動している。決してとどまることなく、流れつづけ、かつてあったものは忘れ去られていく。街を歩くひとびとと、二度とまた巡り会うことはできず、わたしたちは互いに目を合わせもしない。 空席がすばやく埋まる東京でだれが消えたか思い出せない（木下龍也） 思い出せないということが、絶えず思い出される街が渋谷だ。店舗が目まぐるしく変わるだけではない。最近の再開発

[jrjrjp]

上京してきて大嫌いな街だったのに、20代後半職場が宇田川町になって10年通い続け、その時勤めていたアパレル店は閉店し今はもう渋谷から離れた私にこの文章はとても心に沁みる。

[kissenger8]

“渋谷は本屋の街だった。文教堂、東急文化会館の三省堂書店、パルコブックセンター、紀伊國屋書店、あおい書店…すべて消えてしまった”本屋の無い町が文化発信拠点たり得るのか、の社会実験なのかと思うよね

[yamadadadada2]

上京した人にとって、渋谷は通過儀礼の街なんだよな。それぞれに違った思い出がありそう

[ykktie]

東京に住んでる時はよく行った。京王井の頭線を利用してた時期があったから。のちに新宿駅をよく使うようになってから、渋谷の方がまだ小規模でなんとなくわかりやすいと感じた。やっぱり好きな街。

[ysync]

「街のことを知るとは、どういうことなのだろうか。」俺も渋谷は職場あったし、学生時代（バブル）にも出入りしてたのに、実感が薄い街。龍が如くの神室町のように、ゲームかなんかの中でだけ触れた街のような錯覚。

[WildWideWeb]

言葉を選びに選んでギリギリのところで絞り出した表現に見える。同時に心からの叫びでもあるのだろう。「誰かにとっての不愉快でも、わたしにとっては特別であり、わたしの不愉快は、誰かの特別である」

[kkobayashi]

ほんと渋谷ってそうだな。。

[SasakiTakahiro]

渋谷には何が「ある」のだろうか。全てがある。何もない。

[fooleryshiho]

今はもうない、のリフレインがよい。いいものを読んだ。

[rrringress]

こんな変わるまちも珍しい