百合根さんのお告げ（創作掌編） - かきがら掌編帖

明治時代に開設された公立の霊園は、広々とした迷路のようだ。 母と私はかれこれ３０分も、祖母の墓を探して歩きまわっていた。 ゆったりと枝を伸ばした木々が立ち並び、空高くから鳥の鳴き声が聞こえてくる。天気のいい日には、案内マップ片手に有名人の墓所をお参りする人も少なくない。 ４年前に祖母が亡くなってから、幾度となく訪れている場所だった。それなのに、まさかこれほど道順を覚えていないとは、我ながらびっくりだ。 「いつもは、ユイちゃんとおしゃべりしながら、お父さんの後ろについて歩けば、それでよかったからねぇ」 と、母がため息まじりに言う。 しかし、先導役の父はひどい風邪が長引き、今日は留守番である。 霊園内の各所には、区画番号が記された看板が住居表示のように立っているから、墓所番号さえわかればたどり着けるはずだった。 「しかたない、お父さんに電話して聞いてみよう」 私は携帯電話を取り出した。電話に出

[kibikibinote]

桔梗は大好きな花です。半月ほど、なくしものを探していまして、百合根さんのお告げがいただきたいです！

[konma08]

うふふふふ…久しぶりのといっきぃさんらしい小噺をありがとうございます(*´ω｀*)

[bob0524]

易占家の目指す姿。

[nkobi1121]

美しく優しいお話。百合根さんのお墓に迷える人々が列をなしそう。

[ballooon]

しっとりと心にしみる良いお話でした(*^^)ここ2、3年で私のまわりで数人亡くなったのですが、やはり不思議な出来事ってあるんですよね？思い出してニマニマしました。ツムラの桔梗湯？ググったら本当に青紫色ー！

[harienikki]

ミス・マープルは海外ドラマで見たような…懐かしいです。私も百合根さんのお告げを聞いて見つけたいものがあるんです。きっと可愛らしくて素敵な方だったと思い浮かべております。(^O^)

[Emily-Ryu]

あたしもユイちゃんの後にこっそりついて行って、好き過ぎるひとについてのお告げを聞きたいです☆