電力逼迫警報 広域融通の取り組み急げ | 西日本新聞me

東日本は先週突然、深刻な電力不足に直面した。東日本大震災以来のものだった。東京電力と東北電力の管内で懸念された大規模停電は何とか回避できたものの、社会に混乱を招いた。 政府や電力業界が事前の備えを怠った結果と指摘したい。 電力は暮らしや企業活動に不可欠であり、安定供給できる態勢整備が前提だ。それでも需給両面で悪条件が重なった今回のような電力不足はいつ、どこで発生してもおかしくない。そこで事前の備えが重要となる。 所管の経済産業省は一連の経緯を検証して課題を洗い出し、改善に努めるべきだ。 東日本では16日の福島県沖を震源とする地震で複数の火力発電所が止まり、供給力が落ちている。加えて22日に気温が下がり暖房需要が増えたことが、今回の電力不足の原因である。 経産省は、供給余力を示す予備率が3％を下回る見通しとなったとして、東電管内に電力需給逼迫（ひっぱく）警報を出し節電を呼び掛けた。計画停電や