エントリーの編集
エントリーの編集は全ユーザーに共通の機能です。
必ずガイドラインを一読の上ご利用ください。
ブレーズ・サンドラール『世界の果てまで連れてって!…』解説|ちくま文庫|野崎 歓|webちくま(1/3)
記事へのコメント0件
- 注目コメント
- 新着コメント
このエントリーにコメントしてみましょう。
注目コメント算出アルゴリズムの一部にLINEヤフー株式会社の「建設的コメント順位付けモデルAPI」を使用しています
- バナー広告なし
- ミュート機能あり
- ダークモード搭載
関連記事
ブレーズ・サンドラール『世界の果てまで連れてって!…』解説|ちくま文庫|野崎 歓|webちくま(1/3)
なんという破天荒な小説だろう。主人公は長い芸歴を誇る女優テレーズ・エグランチーヌ。御年79歳のいま... なんという破天荒な小説だろう。主人公は長い芸歴を誇る女優テレーズ・エグランチーヌ。御年79歳のいま、歯は総入れ歯、髪はごっそり抜け、脚は無残にも骨と皮。だがご本人は老残の身だなどとは思ってもいない。『ごろつきマダム』なるぴったりの脚本を得て、これぞ起死回生の大一番とばかり勝負に出る。 テレーズが文字どおり、おのがすべてを舞台の上でさらけ出したそのとき、パリの観客は息を呑み、そして大喝采を送るのだ。 センセーショナルな女優のキャリアの到達点、さらには終着点までを、ブレーズ・サンドラールは、こちらもまた作家人生の終盤を迎えていたとは到底思えない、猛烈な言語パフォーマンスによって語り尽くす。「黴毒め(ヴェロール)!……」の荒々しい一語とともに開巻早々、読者は老女優と外人部隊兵士のくんずほぐれつの現場に立ち会わされる。愛欲まみれ、嘔吐(へど)まみれのすさまじい情景のなかで、老年をめぐるステレオタイ