がんはなぜできるのか？ 患者の過去の行いが悪かったからではありません

がんはどうしてできるのでしょうか？化学物質などの暴露が原因？がん患者さんが何か過去に悪いことをしたことが原因？それともただの偶然？皆さんがよく抱く疑問について、がん研究者として答えたいと思います。 がんができる３つの主要因 がんがなぜできるのかというのには色々な議論がありますが、すでにたくさんのことが分かってきています。がんが発生するには、大きく分けて３つの要因が関わっています。１つは、異常な遺伝子を親から引き継いだことで起こる遺伝的要因。２つ目は、ヒトが生きている間に行われる細胞分裂で偶然にできてしまう偶発的要因。３つ目は、タバコを吸ったり、特定のウイルスに感染して起こる後天的な環境要因。皆さんよくご存知なのは、１つ目と３つ目になるかと思います。多くの人は「うちはがん家系だから」とか、「運動しなかったからだとか」そういうことをいう人が多いです。実際のところは、その３つはどの程度関わってい

[zyugem]

人は，特に悪いことに関して，原因を求めてしまいがち。

[narwhal]

"判明していない環境因子が関わっている可能性はもちろん否定できませんが、それらでおこる遺伝子異常には特徴があるので、そのことから考えると環境因子が大きく関わっているがんはもうあまりないのではと考えられ

[goldhead]

"癌は、遺伝的要因、偶発的要因、環境要因の３つで起こります。遺伝的要因と環境要因で起こるものはごく限られた一部の癌のみです"

[kamezo]

〈ほとんどのがんは”偶発的要因”で起こる〉遺伝的要因や環境要因は、一般にイメージされているよりは少ない、といったところか（もちろん関係ないわけではない）