ドナルド・トランプ米大統領が大統領予備選のときから、ツイッターを駆使して支持者を増やしたことは記憶に新しい。CNNやニューヨーク・タイムズなどの既存メディアを「フェイクニュース」と断罪し、歯に衣(きぬ)着せぬ言動で、対立候補の政策や経歴、容姿までこき下ろした。何度も物議を醸したが、そのたびに支持者は増えた。 結局、選挙予測では常に優勢だったヒラリー・クリントン元国務長官が惨敗した。世論誘導をもくろむ既存メディアが、ネット民のメディアリテラシーに完敗した選挙だった。 英国のEU(欧州連合)離脱の国民投票でも、SNS発信のネット情報が大きく影響した。今やツイッターやフェイスブック、ユーチューブなど、SNS発信のネット情報が社会に与える影響は計り知れない。 ネット時代の到来で、メディアが報じない情報を入手しやすくなった。自由と民主主義を重視する人間にはうれしいが、世の中には都合の悪い情報を隠した