両親の離婚を経験した子どもにとって、どのような親子のあり方が利益や幸せにつながるだろうか。 法制審議会は、3年近く議論を行い、離婚後も父と母双方に親権を認める「共同親権」を導入することを柱とした要綱をとりまとめた。その背景や課題について考える。 (西澤文香) 離婚後は単独親権 厚生労働省の人口動態統計によると、婚姻の件数は近年、年間50万件前後で推移する一方、2022年は17万9099組の夫婦が離婚した。
3畳ほどの拘置所での日々。 いったいどのくらいの時間がたっただろうか。 技術者として、長年会社に貢献してきた男性の体調は日増しに悪化していきました。 幾度もの保釈請求は繰り返し却下。がんと診断されたあとも、精密な検査を受けさせてもらうことさえできませんでした。 亡くなってから半年後に、実質的な無罪の判断がなされました。 男性の命を奪ったものは何だったのか。 関係者の証言、2500ページに及ぶ資料を分析した先にみえたのは、命を軽視しているかのような司法手続きのありようでした。 (社会部記者 佐伯麻里) 相嶋静夫さん。 青春時代にラジオやアンプを作ることに夢中になり、大学に入ると、化学の実験に明け暮れました。 自分の得意なことが生かせるのではないかと機械メーカーに入社。 以来35年間、技術畑を歩みました。 客の要望に合わせた機械をなんとかして作ろうという熱い思いを持った技術者だったといいます。
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