新型インフルエンザの発生により,パンデミック(世界的な大流行)の脅威が現実のものになった。空港などにおける“水際対策”の報道をみるたびに,「もし自分だったら,仕事はどうなるのだろうか」と考えてしまう。感染時はもとより,感染者の近くに座っていても「濃厚接触者」として拘束されるからだ。BCP(事業継続計画)におけるシステム対応では,基幹データのバックアップなどが強調されるが,自宅やホテルからも,普段と変わらぬ仕事ができるクライアント環境について,再考する必要がある。 5月12日午前1時時点の,新型インフルエンザの感染者数は全世界で5223人,死者は61人を数える。感染が確認された国・地域は31で,米国が2618人,メキシコは2059人に上る。日本ではカナダから帰国した4人の感染が確認されたものの,水際対策や追跡調査が効いているのか,幸いにも感染拡大には至っていない。 しかし,空港などでの水際対