人は一人じゃ生きていけない――。こう作文につづった埼玉県蕨市の中学2年の女子生徒(当時14)が、いじめを苦にして亡くなってから3日で20年になる。いまもいじめはなくならず、自殺する子どもが絶えない。文部科学省のまとめでは、2004~22年度で少なくとも117人がいじめを受けて自ら命を絶ったとされる。両親は「娘の思いを子どもたちに知ってほしい」と願う。 【写真】いじめを苦にして亡くなった中学2年の女子生徒(当時14)が書いた作文 自宅の仏壇には、満面の笑みの女子生徒の写真が飾られている。母(63)の目に浮かぶのは、いつも友だちと笑い転げていた娘の姿。家族から離れて墓に一人入れるのが可哀想で、いまも遺骨は自宅に置いている。 娘が大切にしたもの、書いたものすべてがいとおしく、一昨年まで娘の部屋はそのままにしていた。 ■「告白ゲームいや」、ノートに書き残し 女子生徒は2004年6月3日の朝、亡くな