各企業が生成AI(人工知能)の活用に力を入れる中、大手コンサルティング企業が動き出した。デロイトトーマツコンサルティングは2023年6月13日、自社の全コンサルタント約5000人に生成AIの専門知識や活用ノウハウを獲得させ、それらを顧客に提供するための体制整備を加速すると発表。「日本企業の生成AI活用の急速な進展に応える体制を早期に整備し、より多くの顧客の適切な利用を支援する」という。 全コンサルタントに生成AIの専門知識を獲得させるのは大がかりな取り組みである。では、デロイトトーマツコンサルティングの狙いは何か。また生成AIを活用するためにどのような基盤を構築するのか。 生成AIは「チャンス」であり「リスク」である 「生成AIの発展は自社にとってチャンスでもあり、リスクでもある」――。このように話すのは、デロイトトーマツコンサルティングの首藤佑樹チーフ・ストラテジー・イノベーション・オフ