「もう、嫌だ。逃げられない。死にたい」。追い詰められた20代女性が頼ったのは、本人に代わって会社に退社の意思を伝える退職代行業者だった。精神的な負担から自分で退職届を出せなかったり、出しても受け付けてもらえなかったりした人たちからニーズがあるサービスだが、トラブルに見舞われるリスクもある。利用者の声を追った。(時事ドットコム編集部 川村碧) 「やっと解放」逃げ道の一つ 20代女性のケース 関東地方で正社員の清掃員として働いていた20代女性。主な業務は企業内清掃で、入社当初から、先輩に「仕事が遅い」「ちゃんと考えてる?」などと叱られ、昼休憩時に作業の進め方の注意を受ける日々が続いた。自分のことを「人と話すのが苦手で、自分の思っていることをなかなか話せないタイプ」と語った女性。社内で「もっと話しなさい」と詰め寄られることも「苦痛で仕方がなかった」という。 体調に異変が生じたのは入社2年目、20