最近、「5G」のニュースを再びよく目にするようになった。 もともと5G(第5世代移動通信システム)が「世界を変える」と大きな話題になったのは、商用利用がスタートした2020年のこと。政府の方針もあって、今では5G基地局の設置が広がり、一般ユーザーのスマホも5Gで通信できるのが当たり前になっている。ただその一方で、5Gの本当の恩恵を実感できない人が多いのではないだろうか。 実のところ、5Gの通信はわれわれ一般スマホユーザーなどが使う以上に、もっと小規模なエリアで効果的に利用されている。それは「ローカル5G」だ。これが急拡大しているDXとしてビジネスインフラを劇的に変える可能性が期待され、総務省や経済産業省も普及に邁進してきた。 ローカル5Gとは、工場や施設などの内部だけで利用できる5Gの通信網を構築したもので、基本的に外部とはつながない設計になっている。5Gの特徴である超高速で超低遅延、さら
NEC(日本電気)は3月6日、ローカル5Gシステム構築に必要な最小構成の一式をパックで提供する「ローカル5Gパック」を発表した。希望小売価格は398万円から(税別)で、4月末から受注を開始し、6月末から出荷を開始予定だ。 ローカル5Gパックの概要 本パックでは、基地局を構成するために必要な複数の機器を統合したSub-6小型一体型基地局「UNIVERGE RV1200」を中核に、スイッチ、コントローラー、5Gコアなどローカル5Gネットワークの構築に必要な機器をセットで提供し、導入時の負担を軽減する。セットの標準パッケージは以下の通りだ。 基地局(UNIVERGE RV1200):1台 コントローラー(UNIVERGE RV1200-C):1台 5Gコア/UPF(UNIVERGE RV-C6000):1台 PTPスイッチ(UNIVERGE QX-S708G):1台 GPSアンテナ:1台 SIM
連載:羽ばたけ!ネットワークエンジニア 2021年6月、Microsoftと米国の大手通信事業者AT&Tは、AT&Tがプライベートクラウドで運用してきた4G/5G網を「Microsoft Azure」(以下、Azure)へ移行する計画を発表した。2023年から5Gコアの通信事業者向けクラウドサービス「Azure for Operators」への移行を始めるという。通信事業者が自前のインフラを捨て、コスト効率が高く、拡張性に富むパブリッククラウドに移行することが注目された。 通信事業者の5Gコアのクラウド化に注力するMicrosoftが、企業のプライベート5G(日本での一般的呼称は「ローカル5G」)を構築するために提供しているサービスが「Microsoft Azure Private 5G Core」(以下、Azure Private 5G Core)だ。その評価環境を国内で初めて構築した「
5G(第5世代移動通信システム)の技術を使い、企業が独自の携帯電話ネットワークを構築する手法として「ローカル5G」がある。2019年12月に制度化され期待が高かったものの、導入はそれほど広がっていない。基地局や交換機などの費用が高く、依然としてPoC(概念実証)の域にとどまっている。 これとは別に4Gの技術を使う「プライベートLTE」もある。現状は地味な存在となっているが、その1方式である「sXGP(shared eXtended Global Platform)」は2023年秋ごろに使用できる帯域が拡大する。当面は課題の多いローカル5Gより、sXGPのほうが先に導入が広がりそうである。 専用プロファイルを米アップルと開発 sXGPが2017年10月に制度化された当初は使用できる帯域が狭かったうえ、同じ周波数帯を自営PHS方式やDECT方式(欧州で標準化されたコードレス電話規格)と共用する
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