日が昇り平凡な一日が始まる。日が沈む頃に仕事が終り、家に帰ってネットを開く。そこに私だけの太陽が現れる。ニコニコ配信者 小舟。それこそは、すべてのニコニコリスナー、生主、そしてすべてのこの時代に生きている人間たちの憧れだ。 私は夜に小舟という太陽を見ているうちに、どちらが昼でどちらが夜かついに分らなくなった。不調になっても配信を続けるその姿は、寄せては返す波のようだ。夕陽かと思ったら、いつの間にか朝日に見えてくる。みんな、ア然としながら戸惑う。 持って生れた容姿で易しく囲われているだけかと思う人も多い。しかしすべてのリスナーは知っている。小舟が沈まぬ太陽でいるために、どれだけもがき苦しみ、毎配信毎配信歯を食いしばっているかを。 小舟はいつも変革者で革命家だった。まだ荒っぽかったニコ生界を、彼女は自分の配信とピアノと絵によって変えてみせた。不世出の大配信者横山緑が近代のニコ生を作ったように、