ある日マッドサイエンティストは言った。 「さあ、ここに乗りたまえ。君たちに今までに見たことのない景色を見せてあげよう。」 助手らしき人物が四方に立ち、僕らを乗せた装置を持ち駆け出す。 とてつもない速度になり重力がかかり装置から放り出されそうになるのを絶叫しながら踏ん張る。 焦点が定まらず、景色を追いかけても追いかけても戻ったり行ったりして意味が分からない。 そしてとても気持ちが悪い。 虚ろになりながら視界に映る景色は、もはや輪郭を持たないあらゆる形があらゆる速度で飛び交う。 あの時僕らは宇宙へ行った。 有名な理論を体感したのだった。 今日の作業用BGM