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内田樹の検索結果1 - 3 件 / 3件

  • いまの日本は若者に「チャンス」より「屈辱感」を与えている…内田樹が「昭和より令和のほうが意地悪」とする理由 問題は「力のある人たち」のマナーである

    日本に「勢い」があった時代 1970~90年代の日本の組織はどこも「勢い」がありました。「勢い」というのはただ金が儲かるということではないんです。とにかく仕事がどんどん増えてくる。それもやったことのない仕事が。 僕は’75年に大学を卒業してから2年近く定職に就かずふらふらしていました。一応「大学院浪人」を自称していたので、フランス語とフランス文学史の勉強だけは一日3、4時間くらいしていたのですが、あとは自由時間です。でも、家賃も払わないといけないし、ご飯も食べないといけないし、お酒を飲んだり、麻雀したり、スキーに行ったりもしなくちゃいけないので(いけないということはないんですけど)、生活費を稼がねばならない。 その頃の生業なりわいはほとんど友だちから回ってきたものでした。「内田、暇なんだろ?」という前口上付きで仕事が降ってくる。頼まれた仕事は家庭教師でもなんでもやりました。主な収入源は英語

      いまの日本は若者に「チャンス」より「屈辱感」を与えている…内田樹が「昭和より令和のほうが意地悪」とする理由 問題は「力のある人たち」のマナーである
    • 「内田 樹」の記事一覧

      1950年東京都生まれ。東京大学文学部仏文科卒業。東京都立大学大学院人文科学研究科博士課程中退。専門はフランス現代思想、武道論、教育論など。2011年、哲学と武道研究のための私塾「凱風館」を開設。著書に小林秀雄賞を受賞した『私家版・ユダヤ文化論』(文春新書)、新書大賞を受賞した『日本辺境論』(新潮新書)、『街場の親子論』(内田るんとの共著・中公新書ラクレ)など多数。

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      • いまの日本は若者に「チャンス」より「屈辱感」を与えている…内田樹が「昭和より令和のほうが意地悪」とする理由 問題は「力のある人たち」のマナーである (3ページ目)

        二人の出世譚しゅっせたんを読みながら「世の中はすごい勢いで変わりつつあるなあ」と胸を時めかせたのを覚えています。でも、Apple IIのパンフレットの翻訳をうちみたいな零細企業に丸投げしてくるということは、発売元の日本の電機メーカーも「海のものとも山のものともつかない商品だから、たまたま売れたら儲けもの」くらいに思っていたんでしょう。 「先端的な活動」ほど下請けに丸投げ そういう時代だったんです。社会に「勢いがある」時は、入ってくる仕事量が処理能力を超えてオーバーフローするので、「猫の手も借りたい」ということになって、どこの馬の骨ともわからない若者でも、もののはずみで先端的な活動にコミットしてしまうことがあるのです(バイトの古谷さんが細野さんの対応をしなければならなかったというのは、これと同じ話ですよね。「猫の手」「馬の骨」とはあまりに失礼な書き方ですが)。 むしろそういう「なんだかわから

          いまの日本は若者に「チャンス」より「屈辱感」を与えている…内田樹が「昭和より令和のほうが意地悪」とする理由 問題は「力のある人たち」のマナーである (3ページ目)
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