警察に対するドメスティック・バイオレンス(DV)の相談件数は、ここ数年右肩上がりに増えている。加害者のほとんどは男性だが、彼らはなぜ暴力をふるうのか。長年、DV加害者の暴力克服プログラムに携わる精神保健福祉士・社会福祉士の斉藤章佳氏は「彼らを駆り立てているのは“恐れ”の感情だ。自分の優位性が揺らいだとき、恐れを否認するために暴力を使う」と説く——。 性犯罪に関しては加害者の99.8%が男性 先日、クラブチームでサッカーをしている小学生の長男から「パパ、知ってる? 昨日、JリーガーがDVで逮捕されたよ。いくらいいプレーをしてても女性にDVをしていたらだめだよね」という話を聞きました。私はその話を聞きながら、プロスポーツ選手がDVをしていたという話にはさほど驚きませんでしたが、長男がDVという言葉を知っていて、小学生ながらその言葉の使い方や認識が的確だったことにとても驚きました。 DVは親密な