野村ホールディングスは、国内景気の回復や株式取引の活性化で業績が回復する中、経営トップら執行役の前期(2024年3月期)の報酬総額を2.5倍に引き上げた。 6月25日に開催される予定の定時株主総会の招集通知によると、前期の奥田健太郎社長とホールセール部門長を務めるクリストファー・ウィルコックス氏らを含む執行役8人に支払われた報酬の総額は44億5700万円だった。 執行役の報酬総額は少なくとも過去10年間で最高となった。奥田氏は収益源の多様化に向け富裕層向け業務やプライベート・クレジット業務を強化する一方、ウィルコックス氏が統括し、トレーディングや投資銀行業務を担うホールセール部門については、セルフファンディングを基本とした自律的成長を目指す方針を示している。