「頭大仏」をご存じでしょうか。札幌市の真駒内滝野霊園にある、建築家の安藤忠雄さんが設計した大仏殿に鎮座しています。ドーム状の屋根の真ん中に空いた穴から頭だけつき出して見えるから「頭大仏」。春は新緑、夏はラベンダー、冬は雪に覆われる丘と一体化したその姿は、アートな魅力をたたえた札幌の新名所として、観光客の人気も集めています。(文・写真:&TRAVEL副編集長・星野学) もともとあった大仏に、あとから大仏殿を 大仏殿の完成は2016年。高さ13.5メートルの大仏はもともと屋外にありましたが、霊園を経営する公益社団法人「ふる里公苑」が、開園30周年記念事業で造ることにした大仏殿の設計を安藤氏に依頼し、このユニークな姿が生まれました。 正門から霊園に入ると、右手の小高い丘のてっぺんに、大仏の頭だけが見えます。ああ、これだ、これだ。 ラベンダーに覆われた丘のてっぺんに、大仏の頭がゲートを通過して大仏