前回の続き。探索部について深い理解が得られるように、ここで時代を遡り原始的な探索部として、昔の将棋ソフトについて見ていこう。 太古の将棋ソフト 世界で最初に作られた将棋ソフトは、瀧澤武信さん(現CSA会長)が1975年に作られた将棋ソフトだと言われている。 WCSC28の懇親会で私とQhapaqの澤田さんが瀧澤会長に「あれは何の言語で書かれたのですか?」と尋ねたところ、「Fortranで…」とお答えいただいた。Fortranが死ぬほど嫌いな澤田さんはその瞬間「ヒェッ」と毒蛇を踏みつけたときのような奇声を上げ、Fortranに親を殺されたかのような恨みしかない私は「ムグゥ」とヤンキーにカツアゲされてボディーブローをお見舞いされたかのような奇声を上げた。瀧澤会長に対して失礼極まりない態度の二人であったが、二人にとってはそれぐらいの衝撃であった。 ちなみに小谷善行さん(現CSA副会長)は、当時