2022年1月のドル・円相場は114円程度だった。それが2024年4月下旬に一時160円まで円安が進み、政府・日銀の介入などにより今は156円台。この約2年の間、日本ではインフレが進み、庶民は物価高に苦しんでいるが、日米の金利差と為替により二重で儲ける者もいる。経営コンサルタントの小宮一慶さんが最近の円相場の動向と今後の動きをやさしく解説・予測する――。 一時、1ドル160円まで円安が進んだものの政府・日銀による(覆面)介入もあり151円台まで円が買われ、その後はさらなる介入の可能性もにらんだ神経質な展開が続いています。日米金利差が縮まらないこともあり、この原稿を書いている段階では155円台です。今回は、これまでの円相場の経緯と今後の見通しを説明します。 日米金利差で円安に これまでの円安は多くの部分を日米金利差で説明することができます。図表1をご覧いただきたいのですが、表にある「TB3カ