夏目漱石が " I love you. " を「月が綺麗ですね」と訳した/訳させたという伝説は今では相当広範囲に広がっています。 これに対して、近代日本語日本文学研究者は基本的に沈黙しています。積極的に沈黙を選んでいるわけではないのですが、そういう史料は「ない」と証明するのが不可能なので、言及してもしょうがないのです。 そうした謎の伝説はたまに生じますしね。 今日、恩師を囲む会があって、軽い感じで(確かめようがないという意味)その話になりました。恩師を含めて、 漱石がそう書いているのは読んだことがない 漱石の弟子、友人などがそう書いているのも読んだことがない そもそも、いつぐらいから言われ出した伝説か、だれが言い出したのか、その事情がさっぱり見えない といったことを話し合い、やっぱり出所が不明で、事情もわからないなあってところに落ち着きました。 この件はおそらく近代日本語日本文学の研究者に