日々の工場業務も、データで振り返ることができるようになった。昨日の成果を翌日に確認し、歩留まりが悪化していると「次はここを変えてみよう」とほぼリアルタイムで業務改善に取り組む。 AIを用いた事例もある。ポテトチップス原料のばれいしょは、北海道の貯蔵庫から高品質のAランクのいもを送っても、工場に届いたときにはB、Cランクが混じるなど品質が落ちることがあった。いもの品質が落ちれば生産できる製品の量も減ってしまう。事前に不良具合を予測するAIモデルを現場とDXチームが一緒に作るなど、アイデアを徐々に具現化していった。 定番商品はAIで需要予測 主に3~4カ月先の定番商品の需要予測にも、AIを活用している。開発までに約2年を要したが、ベテランの生産計画担当者が予測するような精度に近づいてきた。予測を基に、現場の業務を組み立てる活動を始めている。 さまざまな改善活動を通して気づいたのは、現場のスタッ