この連載は、ヘビーなこともストレスフルなことも楽しくパワフルに切り返すアルテイシアさんが、毎回ゲストの方とジェンダー観やフェミニズムについて語ります。 第5回はまだフェミニズムという言葉が浸透していない1988年の日本において、『Kissxxxx』という作品で少女漫画の世界に新しいキャラクター像を送り出した楠本まきさんです。全4回の1回目は、非常に個人主義的な考え方を持つ家族からの影響と、創作にまつわるお話をお伺いしました。 物心がついた時にはフェミニストだった アルテイシア(以下、アル):中学生の頃に『KISSxxxx』を読み、登場人物の生き方から「人と違っていいんだ」と思えて、勇気をもらいました。このように対談できて感無量です……! 今回はフェミニズムに目覚めた過程や、ジェンダーと表現についておしゃべりできればと思います。 『線と言葉 楠本まきの仕事』(以下、『線と言葉』)では「物心が