魚介を育む海藻を食べ尽くして「磯焼け」を起こすウニを駆除する新たな手法が、神奈川県横須賀市で生まれようとしている。その担い手は、AI(人工知能)の力でウニを探し出す水上ドローン。昨秋から続く実証試験の結果を反映した「ウニ密度マップ」を手がかりに、23日には実際にウニを駆除。ここ10年で漁獲量が激減したアワビなど水産資源の回復を目指す。 相模湾に面した荒崎海岸沖。駆除用の漁具を手にした2人のダイバーが漁船から海に潜った。横須賀市の海洋調査会社、マリン・ワーク・ジャパンなどが取り組む磯焼け対策の実証試験も最終段階。船上のスタッフがじっと海を見つめる。 空気ボンベが空になった約1時間後、ダイバーが船に上がった。 「あたり一面がウニだった。どこから手を付けるか戸惑うくらい」。ダイバーの一人が、磯焼けで白けた岩が広がる海底の状況を説明した。別の一人は「漁具の先で突っつき潰しながら218個までは数えた