「伊達男による、砂糖漬けの、拷問」。菊地成孔によるストレンジ・オーケストラ=ペペ・トルメント・アスカラールの3枚目のアルバム『New York Hell Sonic』が完成。アルゼンチン~メキシコと徐々に北上してきた、前作までの官能的でシアトリカルな世界から一転、「ニューヨークの、地獄の音響で踊るバレエ」と銘打ち、満を持しての北米初上陸に加え、失墜しつつある(?)クラブ・カルチャーのアキレス腱に落とす、何度目かのフル・アコースティック・ボム。 ダブ・セクステットでの並行活動はもちろん、最近では、冨永昌敬監督が太宰治の青春小説を映画化した『パンドラの匣』の音楽担当、音楽と映像の20世紀史を書き換えた慶應大学講義録書籍『アフロ・ディズニー エイゼンシュテインから「オタク=黒人」まで』の刊行、野宮真貴リサイタル vol.3『Beautiful People』の音楽監督担当、各ジャンルのクリエイタ