境野勝悟著『超訳 般若心経』。 前回の記事からの続きです。 ここまで書いてきて思うのは、この本は般若心経の訳というよりも、般若心経の言葉に照らし合わせて、著者が自分の体験にもとづいた考えを書いているといったほうがいい内容です。 それにしても内容自体はかなり良くて、いろいろと気付かされます。 以無所得故、菩提薩埵 自分の生命活動を続けるための力というのは、自分が努力して得たもの、所得したものではありません。 大自然に生かされているということに気づくのが「無所得」です。 その気づきが菩提薩埵(ぼだいさった)につながります。 「菩提」とは我欲の迷いから目をさますこと。 「薩埵」は他人を愛し、思いやることで我欲を少しずつ消していくことです。 ちなみにこれらの言葉を合わせて「菩薩」といいます。 心無罣礙 「心を大切に」という言葉じゃ足りないくらいに、心はすごい働きをするものです。 天地自然というもの