20万部を超えるベストセラーとなった斎藤幸平氏著『人新世の「資本論」』。しかし本書を読んでみると危険な社会変革をもあおる〝過激思想〟の匂いが…。かつて『資本論』を精読した二人、古田博司氏(筑波大学名誉教授)と朝香豊氏(経済評論家)が『人新世―』をメッタ斬りします!「(『WiLL』2021年6月号初出) 『人新世の「資本論」』(斎藤幸平氏著・集英社新書)が20万部を突破したという。中央公論新社が主催する「新書大賞2021」にも選出された。 「最先端のマルクス研究」とのことだが、地球温暖化論の焼き直しらしい。ということは、「石油が枯渇する」「森林がなくなる」と同類の〝あおり〟なのか。 〝人新世〟とは聞きなれないが、「人類が地球を破壊しつくす時代」だという。 だだ『人新世──』は危機をあおるだけでなく、危険な社会変革をもあおる〝過激思想〟だ。さすがはマルクス研究者、著者の斎藤幸平氏は地球温暖化の