全国の空き家数の推移に野村総合研究所(NRI)が首をかしげている。同社は例年6月に住宅市場の予測を発表しており、2019年6月20日に「2030年の住宅市場と課題(2019年度版)」を発表した。18年度版では18年の空き家率(総住宅数に占める空き家の割合)を16.1%と予想していた。しかし、総務省が19年4月26日に発表した「住宅・土地統計調査」によると、18年の空き家率の実績値は過去最高であるものの13.6%にとどまった。19年度版で「予測が外れた」要因を分析した。 野村総合研究所が2019年6月20日に発表した空き家に関する予測。18年の空き家率(総住宅数に占める空き家数の割合)を16.1%と予想していたが、総務省が発表した実績値は13.6%だった(資料:野村総合研究所) 空き家率の実績値はNRIの予測値より2.5ポイントも低かったことになる。空き家数もNRIの予測1026万戸(18年