今(※この文章を書いたのは2004年です)私には息子が二人いる。上の子が幼稚園の年中組に通っていて、下は次の震災の日の翌日、二歳になる。二人の名前は長男Mと次男Kという(※二人とも漢字一文字の名前です)。 そう、君たちのことだ。 ところで私の祖父、つまり君たちにとっては曾祖父にあたる人だが、保(たもつ)という名前で、私の父、君たちのおじいちゃんの名前は毅(つよし)という。そして私がK(※漢字一文字です)。これで一文字が四代続いたことになる。 いつか自分に男の子が生まれたら、必ず一文字の名前を付けたい、これだけはずっと若い頃から決めていた。 そのくせ私には、三十を過ぎても結婚する気などまるでなくて、いわゆる世間並みの幸せを息子に期待していた母からは、ずいぶんと小言を言われてきたものだ。 ついでに書いておくと、「山猫」(※わざわざ断らなくてもいいと思いますが、仮名です)の家系は私の祖父、保の前