ピラミッドの『黄金比の謎』のおさらい この節では、なぜピラミッドに黄金比が現れるのか、について考えてみたいと思います。また、ピラミッドのセケドが 5;1 2 から 5;1 4 に変わった理由についても考えます。数学は、ピタゴラスの定理と平方根の計算が出てきますが、論理はそれほど難しくはないと思います。関数電卓を使って実際に計算してみてください。 前にも述べましたが、黄金比という用語は近世につくられたもので、古典期のギリシアでは外中比と呼んでいました。しかし本連載では皆さんがよく知っている黄金比、黄金率という用語を用いることにします。 まず復習をしましょう。a と b を a < b を満たす正の実数とします。次を満たすとき、a : b は黄金比であるといいます。 a : b = b : a + b (1) 小さい方 : 大きい方 = 大きい方 : 全体 a : b が黄金比であるとき