楽天グループが2023年12月期の連結決算を発表しました。ポイントは、営業損益で5期連続となる2129億円の赤字を計上したものの、前年の営業赤字から1588億円も改善したことでしょう。 これはひとえに、連結決算の足を引っ張り続けているモバイル事業の収益改善によるところが大きいといえます。モバイル事業単体で見ると、前年同期から営業赤字が1417億円も改善しました。これがいよいよ、本格的な楽天モバイルの正常化につながるものなのか、検証してみましょう。 思い知った「1%の重み」 事業をスタートして以降、楽天グループ決算の足を引っぱり続けているモバイル事業ですが、ECや金融などで得た利益を食いつぶし続けているのが、多額の設備投資です。事業立ち上げ当初には総額として約6000億円を見込んでいたこの投資ですが、既に1兆円を超える巨額を投じています。一言で申し上げれば、事業計画に対する見通しがあまりに甘
KDDI、KDDI総合研究所、富士通、NEC、三菱総合研究所は2023年8月1日、5G(第5世代移動通信システム)やLTEネットワーク機器などを対象例とした通信分野におけるSBOM(Software Bill of Materials)導入に向けた実証事業を開始すると発表した。SBOMは特定の製品に含まれるすべてのソフトウエアコンポーネント、ライセンス、依存を一覧化したもので「ソフトウエア部品表」とも呼ばれる。 KDDIが総務省から「通信分野におけるSBOMの導入に向けた調査の請負」を受託したことを受けて取り組むもので、通信分野におけるサイバーセキュリティー強化を目的とする。実証ではSBOMを使ってソフトウエア・サプライチェーンを把握し、脆弱性などへの迅速な対応を実現するとしている。各社の役割分担としては、三菱総合研究所が国内外の動向調査や通信分野へのSBOM導入に向けたガイドライン案を検
■連載/法林岳之・石川 温・石野純也・房野麻子のスマホ会議 スマートフォン業界の最前線で取材する4人による、業界の裏側までわかる「スマホトーク」。今回はドコモのネットワーク品質について会議します。 ドコモの通信品質は依然として…… 房野氏:ドコモのネットワーク品質についてですが、たとえばネットワークについての他社説明会のたびに、悪い意味で話題になってしまっています。 房野氏 石川氏:KDDIがネットワークに関する説明会をやっていたけど、ドコモの通信品質の下落がグラフに出てしまっていた。ドコモは通信品質の改善について、2023年12月までの目標は達成した、ネガティブな声は減ったといっているけど、ユーザーメリットまで至っていない気がします。 石川氏 石野氏:ドコモが目標を達成した、やり切ったと言っているのは、トラフィックがあふれている、もしくはあふれそうな基地局を2000局把握して、2023年
過去に不正送金で問題となり、2021年にサービスを終了したNTTドコモのウォレットサービス「ドコモ口座」のドメイン「docomokouza.jp」が売りに出されていると、X(旧Twitter)で話題だ。すでに終了したとはいえ、金融機関などで今もリンクが掲載されたままのところも多く、第三者の手に渡るリスクを危惧する声が相次いでいる。 【画像はこちら】午後5時時点の入札状況。すでに40万円以上の値段が付いている ドメインは、サービス終了ののちに失効したとみられ、GMOインターネットグループが展開するドメイン登録サービス「お名前ドットコム」内に開設されている「.jpドメインオークション」にて、オークション形式で出品されている。終了時刻は9月25日の午後7時。同日午後3時時点では40万円を超える入札が入っている。 もしドメインが第三者の手に渡ってしまうと、詐欺サイトや、ドコモ口座を模したフィッシン
6月20日、NTTドコモがスマホ新料金プランを発表しました。新プランの「irumo(イルモ)」と「eximo(エクシモ)」はさっそくTwitterでトレンド入りするなど、話題になっています。 ただ、その中には名称が「分かりにくい」との声も少なくないようです。どこに問題があるのか、新プランの特徴とともに解説します。 小容量「irumo」登場、最上位は「eximo」に新たにドコモの最上位プランとなるのがeximoです。これまでの「ギガホ」と「ギガライト」が1つに統合され、使ったデータ容量に応じて料金が変わる段階制プランになっています。 6月30日にはこれまでの「5Gギガホ プレミア」「ギガホ プレミア」「5Gギガライト」「ギガライト」の新規受付が終了することから、今後はドコモの「顔」になることは間違いないでしょう。 3GB未満の利用では5Gギガライトから若干値上げされたように見えるものの、この
KDDIが10月24日、メタバース(仮想空間)上にさまざまなサービスを提供するプラットフォーム「αU(アルファユー)」のアップデートを発表した。αUでは、リアルとバーチャルをつなげ、音楽ライブやアート鑑賞、ショッピングをなどが楽しめる空間を目指しており、XRやWeb3によって実現している。 αUは、実店舗を仮想空間上に再現した「αU place」、NFT(デジタルアート作品)を購入できるマーケットプレース「αU market」、仮想空間に実際の街を再現した「αU metaverse」、NFTマーケットプレースや暗号資産取引所で購入したNFTや暗号資産の管理ができる「αU wallet」、360度視点で3D音楽ライブを楽しめる「αU live」の5つで構成される。 2023年3月のサービスイン時には、αU market、αU metaverse、αU walletを先んじて提供していたが、そ
株式会社NTTドコモ(以下、ドコモ)は、データ利用量が少ない方から、外出先での動画視聴などデータ利用量を気にせず無制限※1で使いたい方まで、お客さまの多様なニーズにお応えする新料金プラン「eximo(エクシモ)」を2023年7月1日(土曜)に提供開始いたします。 「eximo」は、月間利用可能データ量1GBまでは4,565円/月、1GB超から3GBまでは5,665円/月、3GB超は7,315円/月の三段階制の料金プランです。 「dカードお支払割※2」(▲187円/月)、「みんなドコモ割」(最大▲1,100円/月※3)、「『ドコモ光セット割※4』または『home 5G セット割※4』」(▲1,100円/月)の適用で、1GBまでは2,178円/月、1GB超から3GBまでは3,278円/月、3GB超は4,928円/月でご利用いただけます。その他、「ファミリー割引」のご契約で家族間※5での国内通話
「祝!卒業」「新たな旅立ちがみんなの夢につながりますように」──。そんなNTTドコモ公式アカウントによる投稿がXで一時注目を集めた。一見すると、旅立つ人へのメッセージのようだが、「つながり」がネットワーク品質にちなんだものにも思える。 「都市部でつながりづらい」ドコモが抱える問題と対策 ドコモのネットワーク品質については、2023年からXを中心に「都市部でつながりづらい」などとするユーザーの投稿が取り沙汰され、「ドコモといえば最もつながりづらい」というネガティブなイメージが植え付けられてしまった経緯がある。 この問題を受けて、ドコモが2023年4月26日に「5Gネットワーク戦略に関する説明会」を開催。この問題とSNSへの投稿について、ネットワーク部長の引馬章裕氏は「特に都市部の混雑しているところで通信速度が低下していることを認識している」と品質低下を認めた。 速度低下の主な要因として、同社
日本通信が“安すぎる”30GBプラン提供に踏み切った背景 福田社長「反響すごかった」:MVNOに聞く(1/3 ページ) MVNOの老舗、日本通信は11月27日に「合理的30GBプラン」を提供開始した。30GBのデータ容量と1カ月間合計で70分間の無料通話をセットにしたプランで、1回5分の音声通話定額を選択することも可能。月額料金は2178円(税込み、以下同)と、無料通話を加味すると、中容量プランの中では頭1つ抜けて安い。同社は、2021年2月に「合理的20GBプラン」を導入していたが、合理的30GBプランはこのデータ容量を10GB増量したもの。新料金プランの追加ではなく、料金プランの改定という位置付けだ。 料金を据え置きにしたこともあり、既存のユーザーも自動で合理的30GBプランにアップグレードされる。日本通信では、データ容量が1GBで290円の「合理的シンプル290プラン」や、平均的なユ
他人名義のスマートフォンで、NTTドコモの電子決済サービス「d払い」を不正利用し現金をだまし取ったとして、大阪府警国際捜査課などが電子計算機使用詐欺などの疑いで、大阪や兵庫に住む20~30代のベトナム人グループ5人を逮捕していたことが5日、捜査関係者への取材で分かった。府警は令和5年5月から同様の手口で不正を繰り返し、2千万円以上を詐取したとみて実態解明を進める。 府警は5日、自身が実質経営するベトナム食材販売店で同年5~6月、客が商品を購入したかのように装い、他人名義のスマホのd払いで架空決済を繰り返し、決済代行業務を担うカード会社から1千万円以上をだまし取った疑いがあるとして、同容疑で、メンバーの20代男を再逮捕した。架空決済での立件は珍しいという。 捜査関係者によると、グループは他に兵庫県尼崎市のベトナム料理店経営の男ら。グループは共謀して、同年5~8月ごろ、他人名義のスマホを使って
株式会社NTTドコモ KDDI株式会社 2024年1月6日 このたびの令和6年能登半島地震により被災された皆さまに心よりお見舞い申し上げます。 NTTドコモとKDDIは2024年1月6日から、令和6年能登半島地震に伴い、共同で船舶上に携帯電話基地局の設備を設置した「船上基地局」の運用(以下、本運用)を実施します。 NTTドコモグループ NTTワールドエンジニアリングマリンが運用する海底ケーブル敷設船「きずな」にNTTドコモとKDDIの携帯電話基地局の設備を設置します。衛星アンテナで受信した電波を船上から発信することで、陸路が絶たれていることから復旧が困難な石川県輪島市の一部沿岸エリアの復旧を図ります。 本運用は、NTTとKDDIが2020年に締結した社会課題の解決に取り組む社会貢献連携協定(注1)の一環として、災害時の物資運搬などによる相互協力を実施するものです。 実施概要は以下のとおりで
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今春、NTTドコモの通信品質が低下していると話題になった。特につながりにくくなる、いわゆる“パケ詰まり”が発生しやすいと指摘されていたのが都内の繁華街だ。NTTドコモは2023年4月、「2023年夏までに解消を目指す」と発表。同年7月28日には東京都内4エリア(新宿、渋谷、池袋、新橋)で品質改善の対策を講じたと発表した。 具体的な対策は「基地局ごとのカバーエリアの調整(電波照射の角度調整・指向調整・出力調整)」「周波数間の偏りをなくす分散制御(基地局設備の設定値変更)」「基地局設備の増設(5G設備増設、4G設備増設)」などである。 またNTTドコモは、対策後の通信速度調査の結果を発表した。ほとんどのエリアで不便なく利用できる通信品質を実現したという。2023年7月時点で対策できなかった渋谷駅ホームも、駅の改良工事に伴い一時的に取り外されていた屋内アンテナ(他の携帯電話事業者と共用)を同年9
同社の発表内容によると、対策をした4エリアのいくつかの地点で速度調査をした結果、5G端末で10~100Mbps以上、4G端末で10Mbps以上の通信速度が出るようになったとのこと。渋谷駅の山手線・埼京線ホーム中央付近は、まだ時間帯によって利用しづらい場合があるが、これは渋谷駅の改良工事の影響で屋内アンテナを取り外す必要が生じたためだそうで、今年9月に改めてアンテナを設置し対策する予定だという。 しかしなぜ、NTTドコモのネットワークがそれだけつながりにくくなってしまったのか。NTTドコモのネットワーク本部 無線アクセスデザイン部 エリア品質部門 エリア品質企画担当 担当課長である福重勝氏は、その要因にトラフィックの“読み違え”を挙げている。コロナ禍が徐々に明けて人流が戻ったことにより、都市部でのトラフィックの増加ペースが、同社の推測よりも大きく上回ってしまったのだという。 想定していなかっ
NTTドコモが新料金プラン「irumo(イルモ)」と「eximo(エキシモ)」を発表しましたが、正直、いまどきこんなプランを「新プランだ」といって公表してくることに少々驚かされました。 皆さんは覚えておいでか分かりませんが、かつて、政府や総務省が大手キャリアに料金値下げを迫って、ドコモは「ahamo」、Softbankは「SoftBank on LINE」(のちのLINEMO)を発表しましたが、KDDIは「データMAX 5G with Amazonプライム」を発表したことがありました。今回の「irumo」はその時のKDDIとよく似ていて『先祖帰りか?』と思ってしまいました。 KDDIの「データMAX 5G with Amazonプライム」は、それまでの古い慣習通り、期間限定の割引や様々なサービスとのセットによって割安になる仕組みを踏襲していました。 一方のahamoは、従来のドコモプランか
株式会社NTTドコモ(以下、ドコモ)は、データ利用量が少なく、かつ低廉な料金をお求めのお客さま向けの新料金プラン「irumo(イルモ)」を2023年7月1日(土曜)に提供開始いたします。 「irumo」は、生活に関わるさまざまなモノの価格が値上げされるなか、生活に不可欠となったスマホ代を少しでも安く抑えたいというお客さまのニーズに応えて、カスタマーサポートなどドコモの高品質なサービスを低廉な料金で利用したいお客さま向けの料金プランです。 お客さまのご利用状況に合わせて、月間利用可能データ量「0.5GB※1」「3GB」「6GB」「9GB」からお好きなデータ容量をお選びいただけます。たとえば、「0.5GB」なら、月額550円でお得にご利用いただけます。 また、「3GB」「6GB」「9GB」では、「dカードお支払割※2」「『ドコモ光セット割』または『home 5G セット割』」の適用でさらにお得
NTTドコモが2021年にサービスを終了したウォレットサービス「ドコモ口座」のドメイン「docomokouza.jp」が、GMOインターネットのドメイン登録サービス「お名前ドットコム」にて出品されていた件について、オークションが9月25日午後7時15分に終了した。132件の入札があり、最終的に402万円で落札された。 【画像はこちら】「ドコモ口座」のドメインには132件もの入札があった ドコモ口座は2020年9月に不正送金問題が発覚し、一部機能を「d払い」に移したあと21年8月にサービス終了を発表した。しかし、今も金融機関などにリンク先が残されていることが多く、金融サービスのドメインが第三者の手に渡ってしまうことで、本物と同じドメインを持つ、ドコモ口座を装ったフィッシングサイトが出てくる可能性があることから、X(Twitter)などを中心にそのリスクを危惧する声が相次いでいた。 落札者など
ドメインオーソリティ (DA:Domain Authority) Webサイト(ドメイン名)が検索エンジンの順位において、どの程度評価されていたかを表す指標です。0~100で数値化したもので、数が大きいほど評価が高かったことを示します。(SEOmozが提唱する用語) 外部リンク数 (被リンク数) ドメイン名に対して、外部サイトから貼られていたリンク数を表す指標です。数が大きいほどリンクの数が多かったことを示します。また、良質な被リンクが多ければ多いほど検索エンジンからの評価を受けやすく、SEOにおいて有利になります。 ドメイン年齢 ドメインが検索エンジンにインデックスされてから経過した期間(年数)のことです。過去のウェブサイトを閲覧できるサービス「Wayback Machine」で、最も古くに保存された日~現在までの年数を記載しています。 ※ドメインオーソリティは数多くあるSEO対策のひと
コンビニ大手のローソンは、親会社の三菱商事とともに通信大手のKDDIが新たに共同経営に加わるための、TOB=株式の公開買い付けが、26日に成立したと発表しました。ことし夏ごろをめどに株式を非上場化し、異業種の連携による事業の強化を進める方針です。 ローソンはことし2月、KDDIがおよそ4900億円を投じてTOBの手続きを行い、株式の50%を保有する形で、ローソンの親会社の三菱商事と共同経営を行うと発表しました。 会社によりますと、25日までに38%余りの応募があり、TOBが成立したということです。 残りの株式を買い取る手続きを進めたうえで、ことし夏ごろをめどに株式を非上場化する方針です。 共同運営によって、コンビニの店舗網と、KDDIが手がける携帯電話や金融サービスなどの事業を組み合わせるほか、デジタル技術を活用した店舗の運営の効率化を進めるなど、異業種の連携による事業の強化を進める方針で
通信大手KDDIがまったくの異業種、ローソンのTOBに参画する —— 衝撃的な公開買付(TOB)の発表が2月6日、IT業界をかけめぐった。 三菱商事、KDDI、ローソンは2月6日、3社による資本業務提携の締結を発表した。 2月6日時点で、ローソンの株主構成は三菱商事が50.1%、KDDIが2.1%、NTTドコモを含むその他の株主の合計が残り47.8%となっている。4月頃を目処にKDDIが株式の公開買付け(TOB)等を実施し、9月以降には三菱商事とKDDIの50:50の比率にしていく計画だ。 共同会見に立った3社の社長が口をそろえて話すのは、提携の目的が「新しい未来のコンビニの実現」にあることだった。
慶應義塾大学卒業後、新卒で出版社の宝島社に入社。独立後はケータイジャーナリスト/ライターとして幅広い媒体で執筆、コメントなどを行う。ケータイ業界が主な取材テーマ。 ドコモは、同社が取り組む先進技術をお披露目する「docomo Open House'24」を1月17日、18日の2日に渡って開催しました。 ドコモは次世代通信方式の6Gを見据え、無線技術だけでなくさまざまなユースケースの開拓に取り組んでいますが、その1つとして、「味覚の共有」ができる技術を開発。イベントの目玉としてこれを展示しました。筆者もこの技術を体験できたので、レポートをお伝えします。 ▲docomo Open House'24が、1月17日、18日に開催された。味覚を伝える技術は、その目玉の1つ勘違いしやすいのが、この技術は単純にネット経由で味を伝える技術「ではない」ということ。例えば、ハンバーグの「味」を送信し、受け手側
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