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  • 無料で最高に楽しめる「やる夫スレ」とそのとんでもない名作達を紹介してみる - 万化を楽しむ!

    みなさまは「やる夫スレ」というものの存在をご存じでしょうか? やる夫スレとは、2ちゃんねる等の掲示板に見られるAAスレの一種です。 AA(アスキーアート)とはプレーンテキストによる視覚的表現技法のことで、テキストアート、活字アート、絵文字などとも呼ばれ、今やLINEやメールなどでもお馴染みの顔文字もこのAAの一種と言えます。 このAAを使用してキャラクターを作り、掲示板上で雑談したり、小説的なストーリー展開し、その中心人物を「やる夫」というキャラクターが務めた事から「やる夫スレ」と呼ばれるようになりました。 こんなやつである。一度は目にした事があるのではないでしょうか。 このようにAAを使用してキャラクターを作り、喋らせる事によって、版権ものやオリジナルのストーリーを展開するのが現在の主流になってます。 もう少し詳細に説明してみようと思います。 やる夫スレの歴史 2007年夏に余に生み出さ

      無料で最高に楽しめる「やる夫スレ」とそのとんでもない名作達を紹介してみる - 万化を楽しむ!
    • TABLOG:「税金は値切れる」 国家というシステムのバグを突くには? - livedoor Blog(ブログ)

      2009年06月18日 「税金は値切れる」 国家というシステムのバグを突くには? 【書評】貧乏はお金持ちby橘玲 ここ3年ほど、歯のインプラントの手術やらなんやらで、医療費が結構かかったこともあって、年度末に税務署で確定申告をしている。 30過ぎるまでは、ずっと確定申告をしたことがなかった。だから、初めて還付金が振り込まれたとき 「このオカネは、どこから沸いてきたのだろう?」 と不思議な気持ちになったものだ。本来的にいえば、自分が「払い過ぎた」税金を取り戻したのに過ぎないのだが・・・。 ついつい、サラリーマンをやっていると、納税者意識が薄くなるのだが、「税金とは交渉次第で値切れるものなのだ」という、ある意味、信じられない現実を突きつけられる本の一節があったので、紹介したい。 この本の著者の橘玲さんは、国家や制度のもたらすシステムの「バグ」を突いてHackするような視点を、鮮やかに描き出すこ

      • Mellow My Mind - 「『あまえる』ということについて」を読んで

        「人はさびしいとおかしくなるネ」「人は自己欺瞞をかかえているとおかしくなるネ」「てゆか人がおかしくなる状況ってほとんどこの2つの複合技だよネ」なんてことを30年以上ぼんやり生きてきてなんとなく理解するに至りまして、さてそれでは自分のおかしいところをどうやってほどいていったらいいんだべ、とか思ったりしてるわけですが、たまたま手に取ったこの本の一番最後に載っていた文章を読んでたいへんな衝撃をうけました。日本語ということば (Little Selectionsあなたのための小さな物語)作者: 赤木かん子出版社/メーカー: ポプラ社発売日: 2002/05メディア: 単行本このシリーズは、赤木かん子さんがテーマに合わせて、古今東西の名文家によって描かれたいろいろな短編を選んでまとめたものです*1。わたしが最も衝撃を受けたのは、「『あまえる』ということについて」という、筆者が幼い頃の思い出を重ねて宮

        • 物理術師から幻術師まで、大きく異る方向の天才魔法使いが6人集められ、最終的に排除する1人を決める、ファンタジー×SF長篇──『アトラス6』 - 基本読書

          アトラス6 上 (ハヤカワ文庫FT) 作者:オリヴィー ブレイク早川書房Amazonこの『アトラス6』は著者オリヴィー・ブレイクがロースクール在学中にセルフパブリッシングで刊行したのち、爆発的に人気が出てAmazonPrimeでのドラマ化も決定している話題のファンタジー長篇だ。記事名にも入れたが、他者の行動に関与するエンパスに他者の思考を読み取るテレパス、世界の物理的事象に干渉する物理術師など様々な「特殊な力」を行使する、凄腕魔法使いたちの物語となる。 世界中の貴重な蔵書を守護する秘密の組織〈アレクサンドリアン協会〉、そこでは10年に1度、6人の在野の魔法使いらが選出され、うち5人だけが入会を果たし、富や名声、協会しか持っていない資料へのアクセスが許される──。と、魅力的な冒頭のあらすじに加えて表紙イラスト&装丁が最高だったので期待して読み始めたのだけど、中身はその上がりきったハードルにち

            物理術師から幻術師まで、大きく異る方向の天才魔法使いが6人集められ、最終的に排除する1人を決める、ファンタジー×SF長篇──『アトラス6』 - 基本読書
          • IDEA * IDEA

            ドットインストール代表のライフハックブログ

              IDEA * IDEA
            • 秋の読書週間まっただ中!「ジュンク堂に住んでみる」モニターツアー参加者募集|新着情報詳細 |丸善&ジュンク堂ネットストア

              時々、Twitterでこんなつぶやきを見かけます。 「ジュンク堂に住みたい!」 もちろん、実際に書店内に住むというのは店員といえどもできないのですが(笑)・・・、お店がお休みの日に一晩だけだったら店内で過ごして頂いてもいいんじゃない?ということでやってしまいます! 名付けて「ジュンク堂に住んでみるツアー」です。 開催日は秋の読書週間の真っただ中の11/01~11/02の1泊2日。 会場は、土日祝祭日は休業となる、東京・霞が関のジュンク堂書店プレスセンター店です。 今回は、初めての試みですので「モニターツアー」としてご参加くださる方を募集致します。実際に泊まってみて「こうしたほうがいい」などのご意見をお聞かせ下さい。 ※イメージ写真 開催概要・募集要項はこちらです。 ◇ツアー内容お店に1泊していただき、その間、本や雑誌をお読みいただいたり、自由に過ごしたりしていただきます。

                秋の読書週間まっただ中!「ジュンク堂に住んでみる」モニターツアー参加者募集|新着情報詳細 |丸善&ジュンク堂ネットストア
              • わたしが知らないスゴ本は、きっとあなたが読んでいる: もしあなたが週60時間以上働いているとすれば、父親として役に立たない。息子が問題をもつようになったら、それはあなたのせい

                もしあなたが週60時間以上働いているとすれば、父親として役に立たない。息子が問題をもつようになったら、それはあなたのせいだろう お題は次の文に続く──「父親はきちんと家に帰ってきて、こどもと一緒に遊んだり、笑ったり、じゃれあったり、ものを教えたりする必要がある」 のっけからショッキングな断定文が続くが、読み進めて納得した。「男の子って、どうしてこうなの?」は、異性である息子を育てるのに途方にくれる母親たちへの福音書かもしれないが、父親が読むと考えを改めさせる指南書なのかも。 けれども会議が、出張が、締め切りが、なんて抗議の声は上げられる。生活を成り立たせるための仕事を放り出したりすれば本末転倒ではないかと。同意、わたしもそうだから。それでもココロのどこかで知っている、ものごとには、取り返しがつくものと、つかないものがある。そして、代替の利くものと、利かないものがある。取り返しがつかないもの

                  わたしが知らないスゴ本は、きっとあなたが読んでいる: もしあなたが週60時間以上働いているとすれば、父親として役に立たない。息子が問題をもつようになったら、それはあなたのせい
                • 「オブジェクト指向でなぜつくるのか」を読んだ - ✘╹◡╹✘

                  オブジェクト指向でなぜつくるのか 第2版 作者: 平澤章出版社/メーカー: 日経BP社発売日: 2014/03/05メディア: Kindle版この商品を含むブログ (2件) を見る TL;DR 多くの人の「この本を読むべきかどうか」という関心事に先に回答しておくと、「万人が読んでおいて損は無いとまでは言い切れないけれど、オブジェクト指向に興味があって元気もあるという奇特な人間は読んでも良い」です。 オブジェクト指向とは何か 平澤 章さんが書いた「オブジェクト指向でなぜつくるのか」という本を読みました。オブジェクト指向を「難しいソフトウェア開発を楽に行うための総合技術」と表現しながら、「オブジェクト指向とは何か」という問いに対して現実的な解を与えようという一貫した姿勢に親しみを覚えました。 保守や再利用を目的とした技術 目的という側面では「オブジェクト指向はソフトウェアの保守や再利用をしやす

                    「オブジェクト指向でなぜつくるのか」を読んだ - ✘╹◡╹✘
                  • 新書「『タカラヅカ』の経営戦略」超おもしろかった 阪急の駅員→宝塚大劇場総支配人になった人がAKBと比較しながら解説する - インターネットもぐもぐ

                    めちゃくちゃ面白かった。 新書~って感じのタイトルだし知り合いのヅカヲタのお姉さんにすすめられなかったらスルーしてたと思うけどものすごく面白かった。1日で読み終わるのもったいなくて後半半分を次の日までとっておいたくらい。 宝塚を知らなくても、ビジネスとしてのステージエンタメに興味がある人だったら楽しく読めると思う。 だって、100年だよ。100年続いてきてるわけだよ。すごいことだよ。 昨日すすめられて今日読み始めたんだけど超おもしろい…!今まで宝塚歌劇関連で読んできた本で一番おもしろい。ビジネスとしてのステージエンタメについてあれこれ考えたい人には絶対おすすめ/「元・宝塚総支配人が語る「タカラヅカ」の経営戦略」 http://t.co/YnUOS3Tekp— もぐもぐ (@mgmgnet) 2015, 1月 21 著者の森下さんは、阪急に入社して普通に車掌や運転手をやってから歌劇団に異動に

                      新書「『タカラヅカ』の経営戦略」超おもしろかった 阪急の駅員→宝塚大劇場総支配人になった人がAKBと比較しながら解説する - インターネットもぐもぐ
                    • わたしが知らないスゴ本は、きっとあなたが読んでいる: 「図書館に訊け!」は盗みがいがあるぞ

                      「検索」ならぬ、情報「探索」の方法が盗める。しかも、調べ物のプロフェッショナル、図書館員の技が惜しげもなく開陳されている。 「検索」はキーワードによるヒットを試行錯誤する方法だ。いわば、欲しいものが明確に分っており、ピンポイントで狙って当てるようなもの。いっぽう「探索」は調べたいトピックによる絞り込み検索+レファレンスブックのフィードバックによる深堀りだ。着弾地点から再度絞り込みをかけているようなもので、確度と網羅性は高い。 この探索手法が具体的かつ「調べるための」参考文献満載で紹介されている。このテクニックを「文法」になぞらえている。至言なので孫引きする。 文法をやらなくっても読めるっていうのは正解だよ。だけど、そいつはよっぽどセンスと力とやる気のある人がいう台詞なんだ。凡人はな、文法をやったほうがよっぽど楽なんだ。特急券なんだよ。苦労の末につかむ筈の法則を、最初にぽんと教えてもらえるん

                        わたしが知らないスゴ本は、きっとあなたが読んでいる: 「図書館に訊け!」は盗みがいがあるぞ
                      • 深町秋生の序二段日記

                        安藤氏の著作を読むたびに激しい嫉妬に駆られる。消された真実に肉迫する狂熱の騎士の物語というべきか。 盲目的な偏見や卑しい捏造の嵐を突破し、偽者の禁忌に勝手にひれ伏す臆病者や愚か者をなぎ払う。 強大な敵に打ちのめされ、傷つきながらもその果てに辿りつく真実はどれも衝撃的で美しい。胸が熱くなる。そしてやはり嫉妬に駆られる。 安藤健二氏の新作「封印されたミッキーマウス」の帯にコメントを書かせていただいた。おそるべきデビュー作「封印作品の謎」以来、ずっとファンだったので願ったりかなったりである。 ずいぶんと大仰な文句だと自分でも思うのだが、それでも間違っているとは思わない。つまらない噂や偏見、ヒステリックに騒ぐ愚か者によって、いとも簡単に表現作品がこの世から消されてしまうという恐ろしい真実に迫る安藤氏の本は「下手なミステリよりも刺激的で昂奮させられる」とミステリ評論家などの間でも人気を博しているのだ

                          深町秋生の序二段日記
                        • 脳内で地図を作成する能力が衰えていくと、何が起こり得るのか?──『失われゆく我々の内なる地図 空間認知の隠れた役割』 - 基本読書

                          失われゆく我々の内なる地図 空間認知の隠れた役割 作者:マイケル・ボンド白揚社Amazon少なくとも移動という点において、現代は素晴らしい時代になったといえるだろう。僕は相当な方向音痴で、スマホのナビアプリがない時代は目的地にたどり着くのは難しいことだった。地図をみずに目的地にたどりつけないのではなく、場所を事前にネットで検索し、地図を印刷してそれをみながら歩いても、たどり着けないのだ。 その弱点が牙を向いてきたのは就活時代で、その当時iPHoneにはいちおう地図アプリがあって、僕も入れていたが、ゴミのような性能だった。パチンコガンダム駅とかいう意味不明な駅が爆誕していたり、羽田空港が大王製紙になっていたり。とにかくひどい有様で、今のような安心感は微塵もなかった。そんな就活をしていた時代に、1日に2、3個予定を詰め込んで会社説明会をはしごしていたのだが、そうすると駅を降りて15分ほどの短い

                            脳内で地図を作成する能力が衰えていくと、何が起こり得るのか?──『失われゆく我々の内なる地図 空間認知の隠れた役割』 - 基本読書
                          • 全人類が共有できる歴史はありうるのか?『新しい世界史へ』

                            「歴史は勝ったほうが書く」のだから、いま主流の価値観や集団に焦点を当てるのが普通だと思ってた。各時代の支配層が、自らの正統性の証(あかし)を過去に求め、上書き保存してきたのが、歴史叙述だと考えてきた。 だから、本書で紹介される「新しい世界史」は、斬新で、困難だと考える。その一方で、この世界史を知りたい、と強く願う。 『新しい世界史へ』は、いわゆる「世界史まとめ」ではない。 よくあるWikipediaのコピペに「教養」というレッテルを貼った本でもない。そういう巷の「世界史」に隠されている先入観や意図を明るみに出し、改善策を示し、代案を提示する本だ。いうなれば、世界史を語るのではなく、「世界史の語り方」を考える一冊なのだ。 全人類に向けた世界史という、ある意味、ぶっ飛んだ構想を議論しているのは、羽田正氏である。比較歴史学の専門家で、東京大学の東洋文化研究所の所長のキャリアを持つ。著書も多数で、

                              全人類が共有できる歴史はありうるのか?『新しい世界史へ』
                            • 「第32回 ボク女のヒ・ミ・ツ—松村栄子『僕はかぐや姫』の巻」 日刊!ニュースな本棚|Excite エキサイト : ブックス(文学・書評・本のニュース)

                              非モテ人間は現代の被差別階級なのか? 異性を発情させるのがそんなに偉いのか? 文学を手がかりに、いっそ、非モテライフをエンジョイする方法を探っていこう! 今回のテキストは、一人称が「僕」な女子高生がたくさん登場する海燕新人文学賞受賞作です。 高校1年生の少女による母親毒殺未遂事件が世間をにぎわせたのはついこの間のこと。その犯罪の異常性もさることながら、彼女がブログでの一人称に「僕」を用いていたことが一部で話題になりました。女性的な一人称になじめず「僕」を名乗る少女、通称「ボク女」。女にとっての「モテ」が女性性を戦略的に演じることであるならば、ハナから勝負を捨てるとしか思えぬこの一人称に意地悪な関心を寄せる男性は意外に多いようです。もっとも思春期の少女というものは、一度はこうした葛藤を経験するのではないでしょうか(突飛な一人称を使うかどうかは別として)。 1990年に海燕新人文学賞を受賞し

                              • お弁当に入ってるおさかな型のしょうゆ入れ「醤油鯛」の本格研究書 - エキサイトニュース

                                「醤油鯛(しょうゆだい)」というのは、幕の内弁当なんかに入っている、お醤油の入った使いきり容器だ。最近では小さい袋に入っていることも多いが、よく見かける人も多いだろう。 これを、収集し、「背びれ」や「尾びれ」、「キャップ」などといった外見上の特徴の長さや突起の数を元にして、本物の魚類のように属や科といった分類をおこなった研究成果が本書『醤油鯛』だ。 結論から言うと、レベルが非常に高い。著者は博物館の研究員で、実際の生物学の研究をおこなっている沢田佳久氏。そんな人が作り上げた本格的な本なので、アカデミックな図鑑のような構成が非常に笑える。 序章では律儀に醤油鯛を 「量産された合成樹脂製の液体調味料容器で、全体で魚の形を模したもの」 と定義したり、形態学的特徴をもとに種類を判別する「同定」という作業なども、マジ生物学の呼び方で徹底されている。 さらに生物を語る上では欠かせない系統進化学的アプロ

                                  お弁当に入ってるおさかな型のしょうゆ入れ「醤油鯛」の本格研究書 - エキサイトニュース
                                • 日刊!ニュースな本棚 : exciteブックス

                                  非モテ人間は現代の被差別階級なのか? 異性を発情させるのがそんなに偉いのか? 文学を手がかりに、いっそ、非モテライフをエンジョイする方法を探っていこう! 最終回は、コンピューターオタクたちが恋と友情を育む青春物語です。 「非モテライフをエンジョイする方法を探っていこう!」と謳いながら、さっぱりエンジョイしない話が続いてしまった本連載も今回で最終回。最後くらいは非モテ男女がみなラブラブで幸せになれる話がいいわ、という気持ちで選んだのが『マイクロサーフス』。“PC世代のサリンジャー”という帯の言葉にたがわないギーク(コンピューターオタク)たちの胸キュン青春ストーリーです。 主人公のダニエルは、職場であるマイクロソフトとディスカウントショップが世界の全てという26歳のバグチェッカー。彼の同僚はといえば、筋トレオタクのトッドに、気難しくてキモヲタ扱いされているバグ、鉄道オタクで身なりにかまわない

                                  • ルーメン? カメラのF値? 数学基礎で知ったかを卒業/書評『アートのための数学』 | BOOK REVIEW Web担当者なら読んでおきたいこの1冊

                                    プロジェクタのカタログに書いてある「ルーメン」という単位の意味は? 照度ルクスとルーメンの関係は? カメラのF値とはなに? 一眼レフデジカメで撮影すると同じレンズを使っても35mm判フィルムカメラよりも画角が小さくなる理由は? 人間の目に黄色センサーがないのに黄色が見えるのはどうして? xy色度図の見方や意味は? 星空をうまく表現するには? シンメトリってなに? 本書は、写真加工するときのトーンカーブや、音色と倍音、お絵かきソフトに出てくるベジェ曲線など、アートに関係ある数学を解説した本である。東京工芸大学での著者の講義内容をまとめたものだそうだ。大学の講義だけあって、アートといっても内容はかなり多岐にわたっている。また、人間がもっとも聞き取りやすいのは4000Hzであり、それは赤ちゃんの泣き声とほぼ一致している、といったトリビアも散りばめられていて読者を飽きさせない。 写真加工のトーンカ

                                      ルーメン? カメラのF値? 数学基礎で知ったかを卒業/書評『アートのための数学』 | BOOK REVIEW Web担当者なら読んでおきたいこの1冊
                                    • H-Yamaguchi.net: 「非常民の民俗文化―生活民俗と差別昔話」

                                      この本は、著者のフィールドワーク(というより「実体験」といったほうが適切かも)に基づいて、庶民、もっというと下層の庶民の民俗を綿密に記録している。民俗学というと柳田國男が有名だが、この人の書くものはすべて柳田民俗学に対する強烈な批判がちりばめられている。本書のタイトルにある「非常民」も、柳田のいう「常民」に対する概念。そんなきれいごとなわけねぇだろアホ、みたな敵意むき出しだし、水平社運動にも関わっていたとかで思想性もけっこうアレだったりするから、主張部分は「部外者」にはちょっと引くものがあるが、それはおいといても事実部分はとても参考になる。 この赤松啓介という人は、他にも「夜這いの民俗学・夜這いの性愛論」なんかが知られているが、本書にもその手の話はけっこうたくさん出てくる。「国家の品格」「美しい国」一派の皆さんのような生まれのおよろしい方々には見えなかったのだろうが、ここに描かれたような、

                                        H-Yamaguchi.net: 「非常民の民俗文化―生活民俗と差別昔話」
                                      • 『「音大卒」は武器になる』 ピアニストを撃つな! - HONZ

                                        西部開拓時代のアメリカの酒場には、ケンカ騒ぎの殺し合いからピアニストを守るために、「ピアニストを撃たないでください」と貼り紙がしてあったという。経済戦争などという言葉がある現代にも、同じことが言えると私は感じている。経済優先の社会から、芸術やスポーツなど、祝祭の能力をもった人を守らなければならない。本書は、長らく銀行員として働いたあと、現在は武蔵野音楽大学の就職課に勤務している著者が書いた、異色のキャリアガイドである。 音大への愛がつまった本書を読めば、現役音大生や、音大志望の高校生の方はもちろん力が湧いてくる。そして、その親御さんも安心されるだろう。しかし私は、本書を音大に縁のうすい方々にこそ読んで欲しい。企業の採用担当者、子をもつ全ての親、音楽以外の芸術系学部出身の方などである。それは、最初に書いたような社会環境の中で、芸術を志す芽をつんではいけないからだ。経済環境が厳しくなればなるほ

                                          『「音大卒」は武器になる』 ピアニストを撃つな! - HONZ
                                        • 「作詞少女」はスゴ本 - まなめはうす

                                          2018年のナンバーワンが早くも決まった感じである。 何度も読み返したい一冊である。 作詞少女~詞をなめてた私が知った8つの技術と勇気の話~posted with amazlet at 18.01.13仰木 日向 ヤマハミュージックメディア 売り上げランキング: 21,481 Amazon.co.jpで詳細を見る <目次> 第1話 詩文と私 第2話 作詞とはどういう技術なのかという話 第3話 歌詞のフォーマットの話 第4話 資料読みの話 第5話 字数と語彙力の話 第6話 自分らしさの話 第7話 歌い心地とナンセンスの話 第8話 作詞の全行程の話 第9話 私が知りたくなかった作詞の話 第10話 江戸川悠の話 第11話 一番大事な作詞の話 第12話 伊佐坂詩文の話 第13話 共感する歌詞の正体の話 第14話 音楽という呪術の話 第15話 テーマの作り方の話 第16話 周りの目と羞恥心の話 最終

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                                          • 『バンド臨終図鑑』 - 【B面】犬にかぶらせろ!

                                            いろんなバンドの解散の経緯や理由だけを淡々とつづる『バンド臨終図鑑』という企画があるのですが、どこか乗ってくれる出版社はいないですかね? 人間臨終図巻〈1〉 (徳間文庫) 作者: 山田風太郎出版社/メーカー: 徳間書店発売日: 2001/03メディア: 文庫購入: 18人 クリック: 110回この商品を含むブログ (105件) を見る

                                              『バンド臨終図鑑』 - 【B面】犬にかぶらせろ!
                                            • 新幹線が開通しなければタモリは上京してこなかった - エキサイトニュース

                                              “著者はこの本のためではなく、10数年に渡って新幹線にまつわる文献を蒐集してきた。それがこの本に結びついている。 資料の数がパナイ”と速水健朗も絶賛の『新幹線と日本の半世紀』(近藤正高/交通新聞社新書)がおもしろい。 〈はたして1億人の日本人は新幹線をどう迎え入れ、日常的に接するようになっていったのか。それについて、地域社会との関係、あるいは情報化や経済の動きなど、さまざまな切り口からたどってみたい。さらにいま、60億を超えるとされる世界の人びとに対し、新幹線はどんな役割を担おうとしているのだろうか? 本書ではそんなことを考えつつ、過去、現在、そして未来と、各時代における新幹線の姿を描き出すことができればと思う〉という「はじめに」を読んで、大きく出たなーって思ったら、本当にそういう内容が展開されていて、がうがう貪るように読んでしまった。 本書に出てくるエピソード群は、まあ、幅広い。 「タモ

                                                新幹線が開通しなければタモリは上京してこなかった - エキサイトニュース
                                              • 中2病だったあの頃、覚えてますか。「少年少女漂流記」 - たまごまごごはん

                                                ●ああ、封印しかけの中2病● クラスに好きな女の子・男の子がいたとします。 その子と今日、目が合いました。 「ひょっとして、こっちのこと見てた!?意識されてる?!だって目すぐそらしたし、もしかしてチラチラ見てて照れた?!」 その子から印刷された年賀状がきました。 「この一言コメント…これって気があるよね!?ほら、この文字の書き方とか。筆跡鑑定のテレビ見た時のと似てるよね。」 エターナルフォースブリザード発動!そのあと死ぬ。 伊集院光が広めた「中ニ病」という言葉、余りにも完成度が高すぎて、いつ聞いても面白いですね。ほとんどの人は何らかの「中二病」を経験済みだとは思います(もちろん経験してない人もいるけど)。 ただ、それってなかなか「マンガ」という媒体でやるとコメディタッチな面白い人になるか、痛い電波っぽい人になるかのどちらかになりますよね。たとえば「N・H・Kにようこそ!」なんかだとコメディ

                                                  中2病だったあの頃、覚えてますか。「少年少女漂流記」 - たまごまごごはん
                                                • Hugo Strikes Back!: 子供の遊びと性

                                                  今、赤松啓介の「夜這いの民俗学」という本を読んでいるのだが、これが滅法面白い。明治以降から戦前辺りにかけての兵庫県を中心とした村落における夜這いや性生活に関する文化に関して語った本なのだが、基本的に自分自身の経験や実際の当事者たちから行商の傍ら直接採集した話なのでノリ的には近所のオヤジのエロ話とそう変わらない。 どの話も面白くまた興味深いのだが、ここでは赤松啓介自身の少年時代(大正期)の体験を記述した部分を抜き書きしてみる。 ムラによると男の子が少なかったり、女の子が少ないと、男女がいっしょに遊ぶのもできる。私なども近所に男の子が居ないので、隣の女の子の家へよく遊びに行った。これが女大将で、近所の女児も遊びに来ており、よく泣かせて怒られた。尻めくりは、女児の尻をめくると女児たちがおさえつけてチンポをつかんでむいてくれる。痛いと泣いていると女大将が手をつかんで自分のマタへ入れてつかませてくれ

                                                  • 恐るべし“テレビ屋”、田原総一朗 - NOT FOUND―向こう町コント八景―

                                                    浅草キッドの対談集『濃厚民族』を読書中。ちょっとコアな芸能人・文化人と対談しており、その雰囲気は吉田豪の『人間コク宝』にやや似ている。ただ、吉田氏が相手の人生・人間性を徹底的に掘り下げるのに対し、浅草キッドはいわゆる芸人の対談らしく、真面目とボケの境目を歩いているような印象を受けた。個人的には浅草キッドの手法のほうが合っているようで、スラスラ読んでいたわけだ。……で、本書での田原総一朗氏の発言があまりにも面白かったので、ここにまとめたいと思う。まだ読了前なのでルール違反的で気が引けなくもないが、とにかく面白いんだから仕方ない。凄いよ、この人(以下、太線編集は僕)。 例えばね、山下洋輔って知ってる?(略)彼にどんなところでピアノを弾きたいか聞いたら、「弾きながら死ねればいい」と言ったの。じゃあ、弾きながら死ぬシーンを撮ろうと。当時は日本中の大学が全共闘運動で盛り上がっていた頃でバリケード封鎖

                                                    • 長谷川町蔵の文章: グレート・アート・スウィンドル

                                                      2008年10月23日 グレート・アート・スウィンドル スタン・ラウリセンス『贋作王ダリ  シュールでスキャンダラスな天才画家の真実』 贋作売買で逮捕された経験を持つ元・ダリ専門美術商によるノンフィクション・ノベル。ベルギーの映画雑誌で偽ハリウッド特派員として架空インタビューを捏造していた青年が、ダイヤモンドや不動産を扱う黒企業に「セレブに知り合いが多い」と勘違いされて、ダリ専門美術商に転職。価値ゼロの贋作であることを分かっていながら億単位の値段をつけて、マネーロンダリング目的の成金どもに売りさばき、巨万の富を築き上げる・・・というピカレスク・ロマンとしても楽しめるのだが、それを上回るのがダリのぶっ壊れっぷり。正真正銘の変態で浪費家の彼は、30代でアイディアが枯渇してしまい、以降の40年間は影武者にすべて描かせて自分は最終調整とサインを入れるだけに(後期の傑作とされる「クリストファー・コロ

                                                      • 大山倍達正伝 - 【B面】犬にかぶらせろ!

                                                        とにかくいまやってる締め切りが全部終わるまで読めそうもないけど気になる本。今月一杯は追い込みです。 ネットの話題にもあまり付いていけてない状況。なんか、子ネコをシュレッダーで殺してる女流ホラー作家が夏休みで東京のオフ会に参加したらネットで悪口言われたとかでもめてるんでしたっけ? それが原因で冥王星が吹っ飛んだ? そんな感じですか? 大山倍達正伝 作者: 小島一志,塚本佳子出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2006/07/28メディア: 単行本購入: 5人 クリック: 75回この商品を含むブログ (40件) を見る 僕らがかつて『空手バカ一代』で読んだ、特攻隊崩れで、山にこもって方眉そって修行をし、ブルース・リーと交流があり、米の地下プロレスで連戦連勝したという大山倍達の物語がどこを切ってもフィクションであるということはとっくに知っていることではあるのだけど、あえて検証したものを読んでみた

                                                          大山倍達正伝 - 【B面】犬にかぶらせろ!
                                                        • カンザスの日本人 - doublet’s diary

                                                          最近忙しくて本を読む暇がありませんが、一番感銘を受けた本はこれでした。 カンザスの日本人―ガラスに魅せられた男 作者: 大野貢出版社/メーカー: 講談社発売日: 1990/04メディア: 単行本 クリック: 12回この商品を含むブログ (1件) を見る著者は大野貢。東大ガラ工にいた方です。 ガラスのクラインの壷を作るので有名になった方ですね。 そのまま自伝なんですが、ガラス屋の丁稚をして身に付けた腕で東大化学教室で職人をするも学歴社会に猛反発し、英語がまったくできないのにカンザスに渡って云々・・・という内容です。 バリバリに職人肌。100%純粋な職人の考え方です。 腕の立つガラス職人が、いかに周りに愛されるか(それはもちろん人柄もあるんですが)が如実に現れていますね。 ちょこっと引用します。 ボーイング社が流体配管用モデルをガラスで製作しようとしたが、アメリカ中のガラス屋に断られ、ついに著

                                                            カンザスの日本人 - doublet’s diary
                                                          • 第24回:断片から全貌をつかむ:「知恵の戦い」ファラゴー

                                                            拉致問題を契機にして、日本国内における北朝鮮のスパイ活動がにわかに新聞を賑わし始めたが、「情報」とか「諜報」(ちょうほう)の重要性に対する認識の低さは日本人の弱点の1つと言っていいかもしれない。 特に、「潔さ」を尊ぶ日本伝統の武士道の影響からか、スパイとはなにか「汚らわしい」もの、「卑怯なもの」という固定観念が日本人の体質の中に根強くあるような気もする。 そこで、この「情報」・「諜報」の重要性を再認識していただく為に、それに関する古典中の古典である本書をご紹介してみたい。まず、本書の中のある実話から筆を起こしたい。(p64〜66) 1935年のある日、ドイツ帝国のヒトラーはかんかんになって怒っていた。ヒトラーの手には、発刊されたばかりの小さな本が握りしめられていた。この172ページばかりの本にはなんとドイツ軍の軍令系統、復活した参謀本部の構成員名、ごく最近編成されたばかりの機械化師団の

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