国土交通省の認可により、今年10月からタクシー運賃が乗車前に確定するサービスが始まる。経営コンサルタントの鈴木貴博氏は「タクシー業界にイノベーションが起きたのは、Uber(ウーバー)の影響だろう。国交省はウーバーの上陸に待ったをかけたが、その判断はあながち間違いともいえない」という――。 タクシーの未来は結構よくなるかも 今まで私は、「なぜ日本の行政はウーバーという黒船をもっと歓迎しないのか」という意見を強くもっていました。それが最近になって「ウーバーを規制してきた結果、タクシーの未来は結構よくなるかも」と思い始めています。 ウーバーは2009年にアメリカで設立された配車サービスのベンチャーです。設立の出発点はアメリカのタクシー業界のマイナス面を解消しようというものでした。 マイナス面は主に3つ。運賃が高いこと、台数が少ないこと、そして遠回りをする車両があるなど運賃が不明朗であることです。