LINEが2020年度中の開業を目指す新銀行の勘定系システムについて、富士通が開発を受注する見通しになった。地方銀行向けの勘定系ビジネスで苦杯をなめてきた富士通にとって、LINE新銀行から受注を勝ち取る意義は大きい。今後、LINE新銀行のようなモバイル専業銀行の設立が相次ぐ可能性が高いからだ。富士通はLINE新銀行からの受注を反転攻勢の一手にできるか。 静岡銀行、東邦銀行、みなと銀行――。富士通がここ数年で勘定系システムの開発・運用の受注が途絶えた主な既存顧客だ。一時は地銀の勘定系市場で日本IBMと首位を争った富士通だが、この15年ほどは競合他社のリプレース攻勢に押されている。それだけに、LINE新銀行の受注は久しぶりの朗報。銀行の勘定系システムの新規受注は大和ネクスト銀行以来、およそ10年ぶりとみられる。 みずほの意向が影響か LINEはみずほフィナンシャルグループ(FG)と組んで銀行業