DBMSのメモリ管理について データベース管理システム(DBMS)の設計では、大量のデータと複雑なクエリを処理するために、ハードウェアの特性を最大限引き出すことが求められます。 この記事では、DBMSがどのようにメモリを使ってデータアクセスの速度を向上させ、同時にデータの安全性を確保しているのかを解説します。 DBMSと記憶装置の関係について DBMSが使う記憶装置は次の2つです。 HDD HDDは磁気ディスクを使用してデータを記録・読み取りする記憶装置です。その主な特徴は大容量であり、コスト効率が良いことです。DBMSでは、データの永続的な保存にHDDが用いられます。これにより、システムがシャットダウンされた後もデータが保持され、必要に応じて再びアクセス可能となります。 しかし、HDDのデータアクセス速度はメモリに比べて遅いため、リアルタイム処理や高速なトランザクションが求められるアプリ
大田区は4月17日、2023年10月に発生したシステム障害の検証結果を公開し、システムの運用・保守を担っていたNECに対し損害賠償金486万8437円を請求すると発表した。障害の原因はNECによる情報共有の不足と結論付けている。同社も結果や損害賠償に同意しているという。 障害が発生したのは、23年10月9日から10日未明にかけて。システムを構成していたSSD3台がほぼ同時に故障し、データが全損して使用できない状態になった。これにより、大田区の住民記録システムや国保年金システム、税務システムなどが影響を受け、18日の完全復旧まで、区の業務に支障をきたした。 大田区は障害の原因について、SSD3台の同時故障を想定していないシステム構成にあったと説明。「システム基盤は19年に構築し、構築当時からSSDの故障について2本までは耐えうる構成をとっていたが、今回はその想定を大幅に上回る障害が発生したた
筆者はこの頃、「Intel N100」プロセッサ(4コア、最大3.4GHz)を搭載した小型PCをいろいろと試しているが、最近になって「AOOSTAR R1 N100」という非常に興味深いPCが目にとまり、買ってみることにした。 AOOSTAR R1 N100に搭載されているIntel N100は、モバイル向けの第12世代Coreプロセッサ(開発コード名:Alder Lake-N)ファミリーの中ではエントリー向けとなる。低消費電力でありながらパフォーマンスが高く、筆者も積極的にIntel N100を搭載した小型PCで自宅サーバをどんどん入れ替えている状況だ。 参考までに、下記環境で「Unixbench」を実行した際のベンチマークテストの結果を紹介する。Intel Xeon プロセッサの「E3-1225 v5」(4コア、最大3.7GHz)と比べて、Intel N100のパフォーマンスの高さ、ワ
物質・材料研究機構(NIMS)、Seagate Technology、東北大学、科学技術振興機構(JST)の4者は3月27日、データセンターの記録装置として用いられるHDDにおいて、磁気記録媒体を三次元化することで多値記録が可能であることを実証したと発表した。 同成果は、NIMS 磁性・スピントロニクス材料研究センターのP.Tozman特別研究員、同・高橋有紀子グループリーダー、SeagateのThomas Chang研究員、東北大のSimon Greaves教授らの共同研究チームによるもの。詳細は、「Acta Materialia」に掲載された。 HAMR(熱アシスト記録)方式(a)および3次元の磁気記録方式(b)の模式図。3次元磁気記録方式では各記録層のキュリー点に100K程度の差を付け、書き込み時のレーザー出力を調節することで各層の書き込みを行う(出所:NIMSプレスリリースPDF)
文部科学省は「教育情報セキュリティポリシーに関するガイドライン」を改訂し、新たに「暗号化消去」という用語を追加した。記録媒体を含む情報機器を廃棄する場合やリースの返却をする際にデータを復元できなくする手法だ。 時間がかからず再利用が可能に 従来は記録装置の物理的な破壊やデータ消去ソフトウエアによる上書き消去といった手法を列挙していた。暗号化消去とは、記録媒体にデータを書き込む時点で暗号化して記録しておき、データの抹消が必要になった際に復号に用いる鍵を抹消することでデータの復号を不可能にする手法だ。記録媒体の一部領域のデータを抹消する場合にも利用できる。 通常の消去(上書き消去)とは何が違うのか。実は現在の記録媒体は容量が大きいため、通常の消去作業には膨大な時間がかかる。1TBのHDD(Hard Disk Drive)は1回上書きするのに数時間かかるとされる。確実に消去するために複数回上書き
Synology「BeeStation」は、“NASに興味があるけど未導入”な人に勧めたい 買い切り型で自分だけの4TBクラウドストレージを簡単に構築できる(1/4 ページ) 皆さんはクラウドストレージを活用しているだろうか。一昔前まではPCで作成したデータに複数のデバイスからアクセスしたい場合、NASやファイルサーバなどを自宅やオフィスに設置し、そこに保存するといった手法が定番だった。 しかし、最近は各社が競ってクラウドストレージサービスを提供するようになった。手元のPCとクラウドストレージを同期させておけば、NASやファイルサーバなどを介さずともデータを簡単に共有ができる。非常に便利で手放せないサービスだ。 ただ、このクラウドストレージサービスには1つデメリットがある。それは、多くがサブスクリプション契約(月払いまたは年払い)を前提としているところだ。 クラウド上のストレージを使わせて
OWCが前バージョンと比較してCPU使用率を最大75%削減し、Windowsでも全RAIDレベルでAPFSをサポートした「SoftRAID v8.0 for Mac/Windows」をリリースしています。詳細は以下から。 米OWCは現地時間2024年03月21日、OWCや買収したAKiTiO、その他サードパーティ製のストレージでストライピング(RAID 0)やミラーリング(RAID 1)を構成することができるRAIDユーティリティ「SoftRAID」の最新バージョンとなる「SoftRAID v8.0 for Mac/Windows」をリリースしたと発表しています。 Other World Computing®, the leading provider of computer hardware, accessories, and software that bring artistic e
Next.jsの認証チェックどこでするか問題 基本的には middleware.ts で行うと思うのですが、肥大化を避けたり、ちょっとした共通処理は layout.tsx に書くこともあるでしょう。今回は layout.tsx で認証チェックをした場合に、実装によっては意図せず認証ユーザにしか表示したくない情報が漏洩してしまうかもしれないケースを紹介します。 問題のあるコード import { redirect } from "next/navigation"; export const dynamic = 'force-dynamic'; function currentUser() { // ここでセッションデータから認証ユーザ情報を取得する関数 // デモ用にログインしていないユーザを再現したいのでfalseを返す return false; } export default fun
Apple M3チップを搭載したMacBook Air (13インチ, M3, 2024)の256GB SSDモデルはパフォーマンスが改善しているようです。詳細は以下から。 Appleが2022年に発売したApple M2チップ搭載の「MacBook Air (M2, 2022)」では、ベースモデルとなる256GB SSDモデルが1枚のNANDチップで構成されていたため、コントローラーがアクセスできるNANDメモリ数が2チップ構成の512GB SSDモデルや2020年に発売されたApple M1チップ搭載のMacBook Air (M1, 2020)の256GBSSDモデルより少なく、シーケンシャルWrite値が15~30%、Readが40~50%ほど低い事が確認されており、
クリエイティブな共同作業をするときの悩み 容量の大きい傾向にあるメディアファイルを扱う業務では、全工程において「高い性能」と「大きい容量」が求められる。 具体的にいえば、ファイルの作成/編集を行うPCにはパワフルなCPU/GPUやゆとりのあるメモリが必要で、それを一時的に保存するHDD/SSDも容量にゆとりを持たせないといけない。そして共同作業となれば、データを共有するために高速なネットワーク環境や、それに対応するインタフェースも整備しなければいけない。 PCやローカルストレージであれば、CPUなりメモリなりHDD/SSDもゆとりある容量なりを強化するだけで済むが、共同作業における使い勝手を向上するにはコラボレーションの仕組みや、使うサービスも重要なポイントとなる。 クラウドストレージはどこからでも使えて便利だが、インターネットを経由する以上、一般的には毎秒100MB程度の速度が出れば“御
文部科学省は「教育情報セキュリティポリシーに関するガイドライン」を改訂し、新たに「暗号化消去」という用語を追加した。記録媒体を含む情報機器を廃棄する場合やリースの返却をする際にデータを復元できなくする手法だ。 時間がかからず媒体の再利用が可能 従来は記録装置の物理的な破壊やデータ消去ソフトウエアによる上書き消去といった手法を列挙していた。暗号化消去とは、記録媒体にデータを書き込む時点で暗号化して記録しておき、データの抹消が必要になった際に復号に用いる鍵を抹消することでデータの復号を不可能にする手法だ。記録媒体の一部領域のデータを抹消する場合にも利用できる。 通常の消去(上書き消去)とは何が違うのか。実は現在の記録媒体は容量が大きいため、通常の消去作業には膨大な時間がかかる。1テラバイト(TB)のHDD(ハード・ディスク・ドライブ)を1回上書きするのに数時間かかるとされる。確実に消去するため
息子が7D Mark IIで連写した写真がiCloud Driveを圧迫しているので古いものから順に適宜HDDに落としているのですが、HDD1台にしか落としていないという話をCP+でサイカセンセとBさんに話したところ、それ1台にしかデータが入っていない(バックアップがない)というところについて「信じられない」というような反応を頂きました。 まぁそれもそうだよなと、複製用のメディアを買いました。たまたまAmazonで、BuffaloのUSB SSDの1TBの箱潰れ品が、USB HDD 1TBより安く売られていたのでゲット。SSD-PUT1.0U3 という機種です。USBメモリではなくSSDというところに訴求ポイントがあるようです。 製品に付いている保護ビニールがぽろぽろと細かく千切れてしまい剥がすのに5分くらいかかりましたが、Mac/Windows共用とするためにexFATでフォーマットして
シャープは3月4日、COCORO OFFICEサーバ(NAS)「BP-X2STシリーズ」を発表した。3月中旬に販売を開始する予定で、価格はオープン設定となっている。 本シリーズは同社のスマートオフィスサービス「COCORO OFFICE」に対応しており、搭載するHDDの数/容量と出荷時のRAID構成の違いで以下の3モデルが用意されている。 2TB HDD×2(RAID1構成:実効容量2TB) 2TB HDD×4(RAID6構成:実効容量4TB) 4TB HDD×4(RAID6構成:実効容量8TB) この製品は、初期設定から設置/運用に至るまで利活用できる「オンサイト保守」と「オフィスITサポート」(5年間または6年間)が標準付帯している。情報システム担当者がいない中小企業や、小規模オフィスでも導入しやすいことも魅力だ。 COCORO OFFICEの専用IDもセット提供されるため、IDでログ
関連キーワード ビジネスPC 企業がPCを新調する際、古いPCは電子廃棄物として処分することになる。廃棄時に気を付けたいのが、データ漏えいのリスクだ。廃棄するPC内にデータが残り、それが暗号化されていない場合、処分に回されたPCを誰かが回収し、HDDやSSDなどのストレージ内のデータにアクセスしてしまう恐れがある。 デバイスの廃棄方法が不適切だったためにデータが漏えいし、不正アクセスとそれに伴う金銭的、法的被害に遭った企業は実際に存在する。金融業のMorgan Stanleyは、顧客情報を残したままのデータセンターを再販したとして、2022年に訴訟で和解金6000万ドルを支払った。再利用(リユース)やリセール(中古販売)の業者に依頼した場合も、データを安全に廃棄できる保証はない。 HDDやSSDなどのストレージからデータをきれいに消去し、PCを安全に処分するための方法を紹介する。 まずはH
レポート 【CP+2024】NASの難しさ一切ナシ、Synology画像バックアップ新製品「BeeStation」に熱視線 2024年2月22日~25日の4日間、みなとみらいにあるパシフィコ横浜にてCP+2024が開催されました。Synology(シノロジー)はここ数年CP+の常連となっていますが、今回はNASではなく、新しく登場したBeeシリーズ(BeeDrive/BeeStation)を目立つ場所に配置。ひとことでBeeシリーズを紹介すると、初心者向けに必要最小限の機能に絞って導入しやすさを意識した製品です。 CP+2024のSynologyブース。これは初日の開場直後なので閑散としていますが、最終日のセミナーはブースから人があふれんばかりでした 今年のCP+は超大手ブース以外、モデルさんがほぼいないなか、Synologyは例年通りモデルさんを配置していました。手に持っているのは主力の
クラウドストレージやクラウドバックアップサービスを提供するBackblazeは2024年2月13日(米国時間)、2023年の自社データセンターにおけるデータドライブの統計レポートを発表した。 2023年12月31日時点で、Backblazeは世界中のデータセンターで27万4622台のドライブを管理していた。そのうち4400台が起動ドライブ(SSDとHDD)、27万222台がデータドライブ(全てHDD)だ。同レポートではデータドライブに焦点を当てて、2023年の故障率、2021年、2022年、2023年の故障率の比較、2021~2023年のドライブサイズ別故障率の推移、生涯故障率、メーカー/使用期間別の生涯故障率を報告している。 2023年の故障率 Backblazeは、2023年末時点で顧客データの保存に使用していた27万222台のHDDから、466台(テスト目的で使用していたドライブ、使
クラウドストレージサービスを提供するBackblazeが、データセンターで運用している27万台超のHDDのうち、ブートドライブ4400台とテスト運用のデータドライブなど466台を除いた26万9756台の故障率をまとめたデータを公開しました。 Backblaze Drive Stats for 2023 https://www.backblaze.com/blog/backblaze-drive-stats-for-2023/ Backblaze's geriatric drives kicked the bucket more in 2023 • The Register https://www.theregister.com/2024/02/13/backblaze_failure_rates/ 2023年にBackblazeが運用したHDDは全35モデルあり、運用台数が最多だったのは1
関連キーワード SSD | 半導体ストレージ | ハードディスク | データ SSDなどフラッシュストレージのために開発されたストレージインタフェース「NVMe」(Non-Volatile Memory Express)がストレージ市場で存在感を示す中、「SAS」(Serial Attached SCSI)で接続するSSDやHDDは今後どうなるのか。 SAS接続のストレージは、NVMe接続のSSDに比べてデータ転送速度やレイテンシ(遅延時間)の短縮といった性能の面で見劣りするので、今後の市場では生き残れないという意見がある。そうした見方が出てくることは当然だ。だがSASには、「不要になる」とは言い切れない良い一面が幾つもある。 全盛のNVMeに対する「SAS」接続ストレージの良さ 併せて読みたいお薦め記事 HDD、SSDの気になる今後 “HDDの呪縛”から「SSD」が解放される日 「HDD
アメリカの記憶装置メーカー・Seagateが2024年1月17日に、史上初となる30TB超の容量を実現するデータセンター向けHDDプラットフォーム「Mozaic 3+」を2024年3月までに市場投入することを発表しました。 Seagate’s Breakthrough 30TB+ Hard Drives Ramp Volume, Marking an Inflection Point in the Storage Industry | Seagate https://www.seagate.com/news/news-archive/seagates-breakthrough-30tb-plus-hard-drives-ramp-volume-marking-an-inflection-point-in-the-storage-industry-pr/ 30TB hard drives a
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